【AI】パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の黒字化は順調?最新の2024年度第4四半期決算分析を通じて将来性に迫る!
- 本稿では、注目の米国AI銘柄であるパランティア・テクノロジーズ(PLTR:予想配当利回り0%・配当性向0%・1株当たり配当金0ドル)の「黒字化は順調なのか?」という疑問に答えるべく、2025年2月3日に発表された最新の2024年度第4四半期決算分析を通じて、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- 同社は、政府機関や企業向けにデータ解析ソフトウェアを提供する企業で、主力製品として「Gotham」と「Foundry」を展開しています。
- 同社の売上は順調に成長しており、利益率も改善傾向にある一方で、配当を支払っていないことから、キャピタルゲインを重視する投資家向けの銘柄と言えます。
- 直近の決算ではEPSが増加し、今後の成長が期待される一方、インサイダーによる売却が続いている点や高いバリュエーションには注意が必要です。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の概要
セクター:ソフトウェア
現在の株価:84ドル
時価総額:1,991.4億ドル
過去5年間の配当成長率:0%
前回配当落ち日:-
前回配当支払い日:-
予想配当利回り:0%
足元の株価推移
(出所:筆者作成)
パランティア・テクノロジーズ(PLTR:予想配当利回り0%・配当性向0%・1株当たり配当金0ドル)は、データ解析に特化したソフトウェア企業であり、政府機関や企業向けに高度なデータ統合・分析プラットフォームを提供しています。本社は米国コロラド州デンバーにあり、2003年に設立され、2020年に上場しました。
同社のビジネスの核となるのは、「Gotham」と「Foundry」という2つの主要プラットフォームです。Gothamは政府機関向けに開発され、国家安全保障や防衛、法執行機関に対して、膨大なデータの分析を通じて意思決定の迅速化を支援します。一方、Foundryは民間企業向けであり、製造業、ヘルスケア、金融機関などの顧客がデータを統合し、業務効率を向上させることを目的としています。
同社は、特に西側諸国の政府機関や企業とのみ取引する方針を掲げており、安全保障と倫理性を重視した事業展開が特徴です。このユニークなポジショニングにより、競争環境の中でも確固たる市場を維持しています。
財務面では、売上高は堅調に成長を続けており、2025年には約37.88億ドル、2027年には64.54億ドルに達すると予想されています。利益率も改善傾向にあり、最新の売上総利益率(グロスマージン)は80.25%と、過去5年の中央値78.56%を上回る水準です。
一方で、パランティアは現在のところ配当を支払っておらず、配当株としての魅力は限定的です。成長企業として利益を事業拡大に再投資する戦略を取っており、将来的に配当を開始するかは不透明です。したがって、同社への投資はキャピタルゲインを重視する投資家向けと言えます。
そして、同社は2025年2月3日に2024年第4四半期決算を発表しており、本稿では同社の最新の決算と財務パフォーマンス、並びに配当推移を詳しく分析していきます。
🚀お気に入りのアナリストをフォローして最新レポートをリアルタイムでGET🚀
イアニス・ ゾルンパノス氏はバリュー・インカム関連、並びに、テクノロジー銘柄に関するレポートを毎週複数執筆しており、プロフィール上にてフォローをしていただくと、最新のレポートがリリースされる度にリアルタイムでメール経由でお知らせを受け取ることができます。
さらに、その他のアナリストも詳細な分析レポートを日々執筆しており、インベストリンゴのプラットフォーム上では「毎月約100件、年間で1000件以上」のレポートを提供しております。
そのため、ゾルンパノス氏の最新レポートに関心がございましたら、是非、フォローしていただければと思います!
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の最新の2024年度第4四半期決算発表に関して
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は、2025年2月3日に発表された最新の2024年度第4四半期決算において、非経常項目を除いたベースの1株当たり利益(EPS)は0.14ドルとなりました。これは前四半期の0.10ドル、前年同期の0.08ドルから増加しており、四半期ごとの業績が大きく改善したことを示しています。この成長は、同社の強固な業務遂行能力を反映したものです。一方、希薄化後EPSは0.03ドルとなり、前四半期の0.06ドルを下回りました。これは株式の希薄化による影響を示しています。1株当たり売上高も成長を続けており、前四半期の0.295ドルから0.327ドルへと増加し、安定した売上成長を示しています。
同社の売上総利益率(グロスマージン)は80.25%と引き続き高水準を維持しており、過去5年間の中央値である78.56%を上回っています。これは、同社のコスト管理と業務効率の高さを裏付けるものです。業界予測では、今後10年間の成長率が約12%と見込まれており、パランティアは市場の拡大による成長機会を活かせる可能性があります。
一方で、同社の過去1年間の自社株買い比率は-6.30%となっており、これは株式の新規発行が買い戻しを上回ったことを意味します。これにより、株主価値が希薄化し、EPSに悪影響を与える可能性があります。
また、市場のアナリストの予測によると、同社の売上は今後大幅に増加し、2025年には37億8,760万ドル、2027年には64億5,364万ドルに達すると見込まれています。そして、2025年の予想EPSは0.326ドル、2026年には0.430ドルに成長すると予測されており、今後の利益成長への期待が高まっています。
これらの見通しは、同社の戦略的な取り組みとソフトウェア・サービスに対する需要の拡大によって支えられています。次回の決算発表日は2025年5月6日を予定しており、これらの予測や同社の財務状況についてさらなる詳細が明らかになる見込みです。
非経常損益項目を除くベースでのEPS
(年間ベース:直近4四半期の合計値)
(出所:筆者作成)
関連用語
EPS(Earnings Per Share、1株当たり利益):企業が一定期間内に得た純利益を、その期間中に発行されている株式の総数で割った値のこと。EPSは、株主が1株あたりどれだけの利益を得たかを示す指標であり、企業の収益力を評価する際によく用いられ、EPSが高いほど、一般的にはその企業が効率的に利益を上げていると判断される。
非経常損益項目を除くベースでのEPS(EPS without NRI):非経常的な収益や費用(例: 一時的な訴訟費用や災害損失)を除いた後の1株当たりの利益(EPS)。これにより、通常の業績をより正確に反映することが可能。
希薄化後EPS:既存株主にとって、潜在的に新しい株式が発行された場合(例: ストックオプションや転換社債の行使)に、1株あたりの利益(EPS)がどの程度薄まるかを考慮したもの。
1株当たり売上高:企業の総売上高を発行済株式数で割った値で、1株あたりが生み出す売上を示しており、企業の売上規模と株式の価値を評価するのに役立つ。
粗利益率:売上高に対する粗利益の割合を示す指標。企業が商品やサービスを販売した際に、売上から直接かかったコスト(売上原価)を差し引いて得られる利益の割合を計算する。粗利益率が高いほど、企業が商品やサービスから得られる利益が大きいことを意味する。
自社株買い比率:企業が自社の発行済み株式を買い戻した割合を示す指標。この比率は、過去の一定期間において企業がどれだけ自社株を買い戻したかを示しており、通常は1年間の比率として表される。具体的には、買い戻された株式数をその期間の発行済株式総数で割ることで計算される。高い比率は、企業が積極的に自社株を買い戻し、EPS(1株当たり利益)を押し上げる可能性があることを示唆している。
各指標のより詳細な解説は、下記のコラムをご覧ください。
関連コラム
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の財務パフォーマンスに関して
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の財務パフォーマンスを、投下資本利益率(ROIC)と加重平均資本コスト(WACC)の観点から分析していきます。
まず、同社は財務パフォーマンスと企業価値の創出において大幅な改善を示しています。最新の投ROICは31.06%に達しており、現在のWACCの15.03%を上回っています。これは、同社が経済的価値を効果的に創出していることを示しています。
一方で、過去においては、同社のROICはマイナスが続いており、5年間の中央値は-20.67%でした。これは、資本配分の非効率性を示唆するものでした。しかし、現在のROICがプラスへ転じたことで、財務パフォーマンスと資本効率の改善が進んでいることが分かります。
さらに、現在の自己資本利益率(ROE)は11.11%であり、5年間の中央値である-4.22%と比べると大きな改善が見られます。これにより、株主資本に対する収益性が向上していることが明確になっています。
同社の過去の財務指標は、WACCが高い一方でROICがマイナスであることから懸念がありましたが、現在の数値は、戦略的な変革によって資本の活用が効率化され、資本コストを上回る成果を上げていることを示唆しています。今後もこの傾向が続く限り、同社は持続的に株主価値を創出できる企業へと成長する可能性があるでしょう。
投下資本利益率(ROIC)と加重平均資本コスト(WACC)の比較
(出所:筆者作成)
関連用語
総資産利益率(ROA: Return on Assets):企業が保有する全ての資産を使ってどれだけの利益を生み出したかを示す指標。計算は純利益を総資産で割ることで算出され、ROAが高いほど、企業が資産を効率的に運用していることを示す。
自己資本利益率(ROE: Return on Equity):企業が株主の出資(自己資本)を使ってどれだけの利益を生み出したかを示す指標。計算は純利益を自己資本で割ることで算出され、ROEが高いほど、株主にとって効率的な運用が行われていることを示す。
投下資本利益率(ROIC: Return on Invested Capital):企業が投下資本(株主資本+負債)を使ってどれだけの利益を生み出したかを示す指標。計算はNOPAT(税引後営業利益)を投下資本で割ることで算出され、ROICが高いほど、企業が効率的に資本を運用していることを示す。
ジョエル・グリーンブラット氏の資本利益率(ROC: Return on Capital):株主資本と長期負債の合計である資本に対して、どれだけの利益(NOPAT)を生み出しているかを示す指標。ROICと同様に、資本の効率的な運用を評価する。
加重平均資本コスト(WACC: Weighted Average Cost of Capital):企業が資金を調達する際に必要となる平均的なコストを示す指標で、株主資本と負債のコストを加重平均して求める。WACCが低いほど、企業の資本コストが低く、投資がより利益を生む可能性が高くなる。
各指標のより詳細な解説は、下記のコラムをご覧ください。
関連コラム
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)のバリュエーションに関して
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の直近過去12か月(TTM)ベースの実績PERは446.86倍であり、過去10年の最高値である627.16倍を下回るものの、過去10年中央値の255.22倍を大きく上回っています。これは、過去の基準と比較しても過大評価されている可能性を示唆しています。一方で、予想PERは152.16倍となっており、将来的な利益の改善が見込まれているものの、依然として過去最低水準を上回っており、上値余地は限定的であるようにも見えます。
また、直近12か月ベースの実績EV/EBITDA倍率は537.47倍と、過去10年の中央値である-28.66倍を大幅に超えています。過去最高値である866.74倍よりは低いものの、市場が同社に対して高い成長期待を織り込んでいることを示しており、同時に楽観的な見通しや非効率性を反映している可能性もあります。
さらに、直近12か月の実績PBRは39.67倍であり、10年中央値の13.61倍を上回っていることからも、過去の水準と比較して過大評価されている可能性が高いと考えられます。また、株価フリーキャッシュフロー倍率も175.54倍と、過去10年間の中央値の89.65倍を大きく超えており、同様に割高な水準にあります。
ただし、市場のアナリストの評価では、同社の現在の目標株価の平均値は90.89ドルとされており、1か月前から小幅に上昇しています。同社はこれまでも高いバリュエーションで取引されてきたため、市場は成長性に対する期待を織り込んでいると考えられます。
しかし、現在のバリュエーション指標は過度な楽観論を示唆しており、投資家は慎重になるべきと言えるでしょう。そして、本質的価値に対する大幅なプレミアムを考慮すると、成長期待が達成されなかった場合、市場の調整が起こる可能性もあります。
関連用語
実績PER(Price Earnings Ratio):過去1年間の実績ベースの1株当たり利益(EPS)に対する現在の株価の倍率。企業が過去にどれだけの利益を上げたかに基づいて、株価が割安か割高かを評価する指標。
予想PER(Forward PER):予想される1株当たり利益(来年度のEPS予想)に対する現在の株価の倍率。将来の利益見込みに基づいて、株価が割安か割高かを評価する指標。
PEGレシオ(Price/Earnings to Growth Ratio):PERを企業の利益成長率で割った指標。成長率を考慮した株価の割安・割高を判断するために使われ、一般的に1以下が割安とされる。
株価売上高倍率(Price to Sales Ratio, PSR):企業の売上高に対する現在の株価の倍率。売上高に対して株価がどれだけの価値を持つかを示す指標で、低いほど割安とされる。
株価フリー・キャッシュフロー倍率(Price to Free Cash Flow Ratio, P/FCF):企業がフリー・キャッシュフロー(営業キャッシュフローから資本的支出を差し引いた金額)に対する現在の株価の倍率。企業のキャッシュフロー創出能力に対して株価が割安か割高かを判断する。
EV/EBITDA倍率(Enterprise Value to EBITDA Ratio):企業価値(EV:株式時価総額+負債−現金)をEBITDA(税引前利益、利払い、減価償却前の利益)で割った指標。企業全体の価値に対する収益力を評価するために用いられる。
PBR(Price to Book Ratio, 株価純資産倍率):企業の純資産(簿価)に対する現在の株価の倍率。株主資本に対して株価がどれだけの価値を持つかを示し、1倍以下だと市場での評価が純資産を下回っているとされる。
各指標のより詳細な解説は、下記のコラムをご覧ください。
関連コラム
・PER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)とは?PERとPBRの詳細と目安を徹底解説!
・PERはマイナスになることがあるのか?PERの詳細と目安を徹底解説!
・PER(株価収益率)100倍の銘柄は買うべき?PERの考え方を徹底解説!
・株価売上高倍率(PSR)とは?株価売上高倍率の詳細と目安を徹底解説!
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)のリスクとリターンに関して
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)のリスク・リターン評価分析では、投資家が投資決定を下す前に考慮すべきいくつかのポイントを取り上げたいと思います。
全体として、同社は投資家にとってリスクとリターンの両面を持つ企業です。
ポジティブな点として、同社は高い財務安定性を示しています。アルトマンのZスコアは91.33と非常に高く、財務的な破綻リスクが低いことを示しています。さらに、同社の手元資金は負債の支払いを十分に賄える水準にあり、ベン・グレアムが提唱する利払い能力の基準も満たしています。また、ベニッシュのMスコアは-2.55と低く、不正な会計操作を行っている可能性が低いことを示しており、健全な財務運営がなされていると考えられます。
しかし、投資家が考慮すべき懸念点もあります。同社は低い税率の恩恵を受けている可能性があり、それにより利益が一時的に押し上げられている可能性があります。
さらに、インサイダー取引の動向にも注意が必要です。過去3か月間で、同社の内部関係者による売却取引が17件発生している一方、買いの取引は確認されていません。これは、経営陣や主要関係者が同社の将来に対して懸念を抱いている可能性を示唆しています。特に、内部関係者による400万株以上の売却は、彼らが現在の株価を過大評価と見ているか、将来的な課題を予測している可能性を示しています。
総合的に見ると、同社は財務的な強さを持つ一方で、インサイダー売却の動向や税率に関するリスクが存在していることからも、慎重に分析する必要があるでしょう。
関連用語
財務レバレッジ:企業が負債をどれだけ活用して資産を増やしているかを示す指標。高い財務レバレッジはリスクを伴うが、うまく活用すればリターンが増加する可能性もある。 目安は業界によって異なるが、一般的には2~3倍が理想とされ、高すぎると財務リスクが高まるとされている。
アルトマンのZスコア:企業の財務健全性を評価するための指標で、特に倒産リスクを予測するのに用いられる。複数の財務指標を組み合わせて計算され、Zスコアが低いほど倒産リスクが高いとされる。目安としては、3.0以上は安全、1.8未満は倒産リスクが高いとされている。
ベネッシュのMスコア:企業が財務報告において不正行為や収益の過大計上を行っている可能性を評価する指標。スコアが高いと、財務操作のリスクが高いとされ、-2.22以下で不正の可能性が低いとされている。
ピオトロスキーのFスコア:企業の財務健全性や成長性を評価するための指標で、9つの財務指標に基づいてスコアが付けられる。スコアが高いほど、財務状況が健全であると評価される。目安としては、7〜9は財務状況が非常に健全、4〜6は平均的、0〜3は財務上の懸念がある可能性が高いとされている。
インタレスト・カバレッジ・レシオ(利息カバレッジ比率):企業が稼いだ利益(通常は営業利益)が、支払わなければならない利息に対してどれだけ余裕があるかを示す指標。計算式は、営業利益 ÷ 利息費用。目安としては、2倍以上が望ましいとされ、これは企業が利息の2倍以上の利益を稼いでいることを意味し、財務的な余裕があると評価される。逆に、1倍以下だと、利息の支払いが困難になる可能性があり、財務リスクが高まる。
ベンジャミン・グレアム:現代のバリュー投資の父と呼ばれる著名な投資家であり、経済学者。「証券分析」や「賢明なる投資家」などの著書を通じて、企業の本質的価値に基づいて株を割安に買うというバリュー投資の概念を広めた人物。彼の投資哲学は、リスクを抑えつつ堅実なリターンを得ることを目指し、多くの投資家に影響を与えている。
各指標のより詳細な解説は、下記のコラムをご覧ください。
関連コラム
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)のインサイダー(内部関係者)による売買に関して
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)のインサイダー取引の分析によると、過去1年間で顕著なインサイダーによる同社株式の売却の傾向が見られます。この12か月間でインサイダーによる売却は88件確認されている一方、買い付けは一度も確認されていません。このことから、同社の内部関係者が継続的に株式を手放していることがわかります。
過去6か月間ではインサイダー売却が50件、直近3か月間では17件の売却があり、いずれの期間でも購入は確認されていません。この一貫した売却の流れは、インサイダーが現在の株価を割高と考えているか、個人のポートフォリオを再構成している可能性を示唆しています。
また、インサイダーによる同社株式の保有比率は現在ではわずか0.49%と低く、経営陣や取締役の同社への持ち分が少ないことを示しています。これは、株主との利害の一致が弱まる可能性がある点で懸念材料となり得ます。一方で、プロの機関投資家の保有比率は48.67%と比較的高く、機関投資家からの関心と関与の強さがうかがえます。
以上より、インサイダーによる購入がなく、売却が継続していることは、同社の短期的な見通しに対するインサイダーの信頼度について、投資家が慎重に判断する必要があることを示唆している可能性があります。
インサイダー(内部関係者)による売買
(出所:筆者作成)
関連用語
インサイダーによる自社株式の保有比率:企業の経営陣や役員、主要株主(一般的に10%以上の株式を保有する人)が、その企業の株式をどれだけ保有しているかを示す割合。インサイダーが多くの株式を保有している場合、彼らが企業の将来に自信を持っていると見なされることが多い。
機関投資家による株式の保有比率:投資ファンドや保険会社、年金基金などのプロの機関投資家が、その企業の株式をどれだけ保有しているかを示す割合。機関投資家の保有比率が高いと、その企業が市場で信頼されていると判断されることがある。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の流動性に関して
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は、流動性の高い取引環境を示しています。直近営業日の1日あたりの取引量は104,623,932株に達しており、過去2か月の平均取引量98,848,155株を上回っています。このことから、投資家の関心が高まっていることがうかがえます。取引量の増加は通常、流動性の向上を意味し、トレーダーが市場価格に大きな影響を与えることなく売買を行いやすくなる傾向があります。
また、同社のダークプール指数(DPI)は63.4%となっており、取引の大部分がダークプール(非公開市場)で行われていることを示しています。DPIが50%を超える場合、市場の半数以上の取引が取引所外で行われていることを意味し、大口投資家による戦略的な取引が行われている可能性があります。このような取引は市場価格にすぐには影響を与えない場合があり、実際の需給を見えにくくすることもあります。
総じて、高い取引量と高水準のDPIは、同社が流動性の高い銘柄であり、公開市場だけでなく、プライベートな取引市場でも活発に取引されていることを示しています。投資家は、ダークプールでの大口取引が市場価格に影響を与える可能性があることを理解しつつ、流動性の高さを活かした投資機会を検討する必要があるでしょう。また、こうした取引環境が株価に与える影響についても注意を払うことが重要です。
関連用語
※ダーク・プール(私設取引所):株式などの金融商品が公開市場(例えば証券取引所)ではなく、非公開の場で取引されるプラットフォームのこと。ダーク・プールでは取引の内容(注文の価格や数量)が一般に公開されないため、大量の株式を売買する際に市場に与える影響を最小限に抑えることができる。主に機関投資家が利用し、取引の透明性が低い点が特徴。
※ダーク・プール指数(DPI):ダーク・プール(私設取引所)内において、同社株式がどの程度取引されているかを示すものであり、注目すべき指標の1つである。
加えて、直近では、インベストリンゴのテクノロジー・セクター担当アナリストであるコンヴェクィティ社が、同社に関する下記のより詳細なレポートを執筆しております。
そのため、同社への理解を一層深めるために、インベストリンゴのプラットフォーム上より併せてご覧いただければと思います。
また、その他のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)のレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、パランティア・テクノロジーズのページにてご覧いただければと思います。
🚀お気に入りのアナリストをフォローして最新レポートをリアルタイムでGET🚀
イアニス・ ゾルンパノス氏はバリュー・インカム関連、並びに、テクノロジー銘柄に関するレポートを毎週複数執筆しており、プロフィール上にてフォローをしていただくと、最新のレポートがリリースされる度にリアルタイムでメール経由でお知らせを受け取ることができます。
さらに、その他のアナリストも詳細な分析レポートを日々執筆しており、インベストリンゴのプラットフォーム上では「毎月約100件、年間で1000件以上」のレポートを提供しております。
そのため、ゾルンパノス氏の最新レポートに関心がございましたら、是非、フォローしていただければと思います!
📢 知識は共有することでさらに価値を増します!
✨ この情報が役立つと感じたら、ぜひ周囲の方とシェアをお願いいたします✨
アナリスト紹介:イアニス・ゾルンパノス氏
📍バリュー&インカム・テクノロジー担当
ゾルンパノス氏のその他の配当関連のレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、ゾルンパノス氏のプロフィールページにアクセスしていただければと思います。
インベストリンゴでは、弊社のアナリストが「高配当銘柄」から「AIや半導体関連のテクノロジー銘柄」まで、米国株個別企業に関する分析を日々日本語でアップデートしております。さらに、インベストリンゴのレポート上でカバーされている米国、及び、外国企業数は「250銘柄以上」(対象銘柄リストはこちら)となっております。米国株式市場に関心のある方は、是非、弊社プラットフォームより詳細な分析レポートをご覧いただければと思います。