4年ぶりに米国FOMCによる利下げが決定!FRBの利下げ後に私が注目する米国株一覧!
ジェームズ・ フォード- 本稿では、米国のFOMCによる利下げが発表された今、私が注目している米国株の一覧を詳しく解説していきます。
- FRBが4年ぶりに利下げを開始し、これは不動産投資信託(REIT)などの金利敏感な銘柄に追い風となると予想されています。
- 天然ガス企業EQTは債務の課題を抱えながらも、強気のテクニカル指標が示されており、今後70ドルを超える可能性があると予想しています。
- アイリス・エナジー(IREN)は、暗号資産およびAI分野に進出し、成長が期待される企業です。テクニカルチャートでは、上昇トレンドに向けた再びの動きが見られ、今後の価格上昇の可能性が注目されています。
概要
ついに4年ぶりに連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを開始しました。
これは非常に重要な出来事であり、その影響は見逃せません。
私たち「プラグマティック・インベスター」では、常にマクロ経済の動向を活用して市場全体の方向性やトレンドを見極めてきました。
今回は、注目している銘柄のテクニカルチャートを細かく分析し、各銘柄の魅力を解説していきます。
WPキャリー(WPC)
REIT(不動産投資信託)は金利に非常に敏感な銘柄です。
金利が下がれば、多くの不動産投資にとって大きな追い風になるでしょう。
すでにいくつかのREITは昨年好調でしたが、WPキャリー(WPC)は内部の問題を抱えて苦戦していました。
しかし、最近では資産を一部売却し、ポートフォリオを再調整することで、配当を安定して増やす状況に戻りました。
では、テクニカルチャートを見てみましょう。
(出所:TrendSpider)
まず、私の独自のアルゴリズムを実行してみます。
※私のアルゴリズムに関心のある方は、こちらのレポートをご覧ください。
ご覧のとおり、WPキャリーが1.8%下落している間に、アルゴリズムは約20%のリターンを出しています(上記の図:Net Perf, all 19.6%)。
57ドルで買いシグナルが出て、62ドルまで上昇しましたが、現在は調整局面にあります。
ここで注目すべきポイントがいくつかあります。
・今後3カ月は季節的に非常に有利な時期。
・過去1年でアナリストによるレーティングの引き上げ
・経営陣が実際に株を買い増ししている
(出所:TrendSpider)
週足チャートを見ると、強いトレンドが形成され、重要な指数平滑移動平均線(EMA)を突破していますが、現在は一部で抵抗が見られます。
55ドル付近には強い出来高サポートがあり、ここまで下がればよい押し目買いの水準になるのではないかと見ています。
上値に関しては、今後12カ月で75ドルに達し、過去の高値に近づく可能性があると見ています。
EQTコーポレーション(EQT)
次に注目している銘柄はEQTコーポレーション(EQT)であり、同社は天然ガスの生産を手掛けている企業で、米国で数少ない純粋な天然ガス関連の投資先のひとつです。
ガス価格が低迷している中でも、EQTは健闘していますが、債務の問題を抱えています。
(出典:Alpha Spread)
ご覧の通り、EQTの債務支払い能力(Solvency Score:40)は高くなく、これが株価が上がりきらない理由のひとつかもしれません。
では、テクニカル面を見てみましょう。
(出所:TrendSpider)
私の独自アルゴリズムは、ここ数年のEQTのパフォーマンスを上回っており(Net Perf, all:91.9%)、今年の7月から運用しています。
実際、もっと良い価格で購入できるタイミングもありました。
注目すべき点としては、11月と12月は季節的に弱い時期であり、4時間足チャートでは買われすぎのサインが出ています。
(出所:TrendSpider)
しかし、週足チャートを見ると、EQTはしばらく下降フェーズにありましたが、今後第5波のブレイクアウトが期待されており、70ドル超えの可能性が見えてきているようにも見えます。
MACDでも強気のクロスオーバーが近づいており、最近のアナリストの格上げも好材料と言えるでしょう。
アイリス・エナジー(IREN)
金利引き下げやさらなる流動性供給策が期待される中、暗号資産やAIは依然として注目すべき分野です。
その両方に関連する銘柄がアイリス・エナジー(IREN)です。
同社はAI分野に進出し、ハッシュレート(マイニングをする際の1秒あたりの計算力)の増強やマイニング能力の拡大も進めています。
(出所:TrendSpider)
私たちのアルゴリズムは、最近の底値付近で買いのシグナルを出しており、そのおかげでアイリス・エナジーのリターンを大きく上回る成果(Net Perf, all:43.4%)を上げています。
(出所:TrendSpider)
日足チャートに目を向けると、同社はトレンドラインのサポート付近にあり、昨年何度も見られたように、次の上昇に向けて再び力を蓄えているようです。
次のセクションでは以下のポイントを詳しく見ていきます
・過去1年で600%上昇した銘柄の押し目買いのチャンス
・売られすぎで割安な有名銘柄の検討
・スイングポートフォリオの最新情報
では、まずは私のスイングポートフォリオの振り返りから始めたいと思います。
(出典:Snowball Analytics SAS)
最近新たに購入した銘柄のいくつかは好調で、バイドゥ(BIDU)は現在プラス圏にあります。
バイドゥ(BIDU)
(出所:TrendSpider)
チャネルを突破し、200日移動平均線まで一気に上昇しました。引き続き、このポジションは維持します。
クリーンスパーク(CLSK)
(出所:TrendSpider)
マイニング関連では、この銘柄はやや期待外れで、パフォーマンスが振るいません。私はまだ楽観的ですが、暗号資産関連の投資としては、アイリス・エナジー(IREN)やマイクロストラテジー(MSTR)、コインベース・グローバル(COIN)などに分散することを検討すると良いかもしれません。
ソラナ(SOLUSD)
(出所:TrendSpider)
ソラナ(SOLUSD)は200日移動平均線を超え、新高値を狙える状態にあります。
ペイパル(PYPL)
(出所:TrendSpider)
ペイパル(PYPL)は予想通りの動きを見せ、現在ポートフォリオで最も好調な銘柄となっています。すでにいくつかの好調なポジションを売却しましたが、日足チャートのRSIが売られすぎの水準にあることから、ここで利益確定を考えるのも一案でしょう。しかし、まだ投資資金が残っているため、私はこのポジションを維持するつもりです。
なお、残っている現金を活用するために、いくつかの買い注文を追加しようと考えています。
新規ポジション: ダラー・ツリー(DLTR)
(出所:TrendSpider)
ダラー・ツリー(DLTR)は期待外れの決算で大きく下落しましたが、そろそろ底を打った可能性があると見ています。
最近の安値から反発の兆しがあり、私のアルゴリズムもこの底値からロングポジションを取っています。
本来であれば、もう一度高値をつけた後の押し目を待つのが賢明な戦略ですが、現金に余裕があるため、この水準で一部買いを入れようと思います。
ストップロスは直近の安値を少し下回る位置に設定し、目標は少なくとも200日移動平均線の100ドルです。
新規買い注文: ASTスペースモバイル(ASTS)
ASTスペースモバイル(ASTS)は、宇宙から携帯ブロードバンドサービスを提供することを目指している企業で、すでに45以上のモバイルネットワーク事業者と提携しています。9月には5基の通信衛星を低軌道に打ち上げる予定です。
私がASTスペースモバイルに注目している理由は以下の5つです。
1. 間近に迫った重要な節目: 5基のBlueBird衛星の打ち上げは、ASTスペースモバイルのグローバルなブロードバンド接続の提供に向けた大きなステップで、米国から開始されます。これにより、ASTスペースモバイルの成長が本格化する可能性があります。
2. 戦略的パートナーシップ: ASTスペースモバイルは、AT&T(T)やベライゾン(VZ)といった大手通信会社との長期的な収益分配契約を締結しており、その市場でのポジションと技術力を確かなものにしているように見えます。
3. 巨大な市場ポテンシャル: 衛星通信市場は今後840億ドル規模に成長し、年平均10%の成長が見込まれています。ASTスペースモバイルはこの成長市場を取り込む立場にあるように見えます。
4. 先行者優位: ASTスペースモバイルは低帯域衛星通信の分野でリードしており、SpaceXのStarlinkなどの競合に先んじています。従来の携帯電話サービスが届かない地域に対して独自の解決策を提供しています。
5. 長期的な成長見通し: 短期的な価格変動があるものの、ASTスペースモバイルはグローバルな展開、継続的な衛星打ち上げ、そして米国外のパートナーシップ拡大により、長期的な成長が期待されています。
※同社は非常にリスクが高く投機的な銘柄である点にはご留意ください。また、何度も繰り返しとなりますが、インベストリンゴ上のいかなるレポートは、投資や税務、法律のアドバイスを提供するものではなく、情報提供を目的としています。本資料の内容について、当社は一切の責任を負いませんので、あらかじめご了承ください。具体的な投資や税務、法律に関するご相談は、専門のアドバイザーにお問い合わせください。
この銘柄はSPACを通じて上場し、昨年600%の上昇を見せました。
私のアルゴリズムでは17ドルでロングポジションを取っていましたが、再びその価格帯に戻る可能性があると見ています。
現在、新高値をつけた後に株価が下落していますが、4時間足の200EMAがサポートとなっている17ドル付近は良い買いのチャンスだと見ています。
さらに、17ドルを下回った場合は、10ドル付近で買い増しを考えています。
(出所:TrendSpider)
現時点で具体的な目標価格は不明ですが、少なくとも倍のリターンを期待しています。
アナリスト紹介:ジェームズ・ フォード
ジェームズ・フォード氏は、エコノミストとして、過去10年に渡り、世界市場の分析に従事してきました。そして、自らを「実践的な投資家」と位置付け、資産を継続的に維持・拡大させることを目的とした、分散されたポートフォリオの構築に重点を置いています。
主に、「グローバル・マクロ」、「ハイテク」、「コモディティ」、「暗号通貨」関連銘柄に焦点を当て、ファンダメンタル分析、並びに、テクニカル分析を用いた企業分析を提供しております。
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インベストリンゴでは、弊社のアナリストが、高配当関連銘柄からAIや半導体関連のテクノロジー銘柄まで、米国株個別企業に関する動向を日々日本語でアップデートしております。そして、インベストリンゴのレポート上でカバーされている米国、及び、外国企業数は250銘柄以上となっております。米国株式市場に関心のある方は、是非、弊社プラットフォームよりレポートをご覧いただければと思います。
※インベストリンゴ上のいかなるレポートは、投資や税務、法律のアドバイスを提供するものではなく、情報提供を目的としています。本資料の内容について、当社は一切の責任を負いませんので、あらかじめご了承ください。具体的な投資や税務、法律に関するご相談は、専門のアドバイザーにお問い合わせください。