強気アサナ【テクノロジー】アサナ(ASAN)の将来性:目標株価は30ドル!最新の2025年第3四半期決算分析を通じて今後の株価見通しに迫る!
マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ- 本稿では、注目の米国サイバーセキュリティ銘柄であるアサナ(ASAN)の12月5日に発表された最新の2025年度第3四半期(暦年:2024年第3四半期)決算分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- アサナの株価が予想売上高の6倍で評価されているのは、同社の堅実なキャッシュポジションと、2026年度から持続可能なフリーキャッシュフローが期待されていることに裏付けられています。
- 新たに導入されたAI Studioや、製造業や小売業といった非テクノロジー分野での成長が、厳しいマクロ経済環境下でも収益成長を支えています。
- 2026年度には、前年同期比で少なくとも10%、場合によっては12%の成長率(CAGR)を達成すると予想しており、これは前年同期比の比較が容易になることや、自信を持った新CFOのリーダーシップが要因です。
- 競争や価格戦略に関する課題はあるものの、同社が収益性の向上に向けて順調に進んでいると考えており、2026年初頭までの目標株価として30ドルを設定しています。
最新決算を踏まえてアサナ(ASAN)を新たにポートフォリオに追加!
アサナ(ASAN)は、2024年12月5日に2025年度第3四半期(暦年:2024年第3四半期)決算を発表しており、最新の業績を踏まえて新たにポートフォリオに追加することにしました。
私はこのビジネスについて深く理解しており、特に成長率に勢いが欠けている点などの課題も十分認識しています。
それでもなお、足元の予想売上高の6倍という株価バリュエーションは、これらの課題を十分に織り込んだ妥当な水準だと考えています。
理由としては、同社はバランスシート上に十分な資本を保有しているだけでなく、今四半期から2026年度(暦年の2025年ではありません)まで、持続可能なフリーキャッシュフローを生み出し始めると見込んでいるためです。
以上より、2026年初頭までの目標株価として1株30ドルを設定し、新たにポートフォリオに追加することにしました。
下記では、同社に関するより詳細な分析を解説していきます。
アサナ(ASAN)の重要な背景
「投資は謙虚さを教えるものだ」という言葉は、ありふれた決まり文句に過ぎません。
そんなことを言う人は、本気でリスクを背負った経験が少ないのです。
実際の投資は、残酷で厳しいものです。
私が思うに、投資で成功する秘訣は、長続きする結婚の秘訣と同じです。
それは、自分の間違いを素早く、そして頻繁に認めることです。
私はより良い投資家になるために、できる限りの努力をしてきました。
その過程で数え切れないほどの傷を負い、多くの痛みを経験しました。
投資の世界では、間違いを犯すこと自体は簡単ですが、自分の間違いを認めるのは本当に難しいものです。
それでも、間違いを早く認めるほど、結果的に良い方向へ進むと感じています。
アサナ(ASAN)のような企業をポートフォリオに追加する決定をしたことに、正直、自分でも驚いています。
自分の感覚では、正直好きになれないビジネスです。
しかし、私は個人的な感情で判断を下すことはありません。
バリュエーションが合理的である限り、投資対象として検討する価値があると思っています。
アサナ(ASAN)の短期的な見通し
アサナ(ASAN)は、チームが作業を効率的に計画・整理するためのコラボレーション型ワークマネジメントプラットフォームです。
イメージとしては「スマートカレンダー」に近いものと言えるでしょう。
新たに導入されたAI Studioでは、繰り返し作業の自動化や、人間とAIチームメンバーの連携、さらには新しいツールを必要とせずにワークフローを効率化することが可能です。
決算説明会で示されたように、同社はAI Studioの導入で成果を上げており、製造業や消費者向け小売業、メディアといった主要業界での利用が拡大しています。
特に注目すべきは、同社が売上高成長率を安定させている点で、非テクノロジー分野の成長率は全体を上回っています。
しかし、マクロ経済の逆風は依然として存在しています。
同社は2025年度第4四半期末までに持続可能なプラスのフリーキャッシュフローを実現することを目標としており、2026年度には営業利益率の改善と財務効率の向上に向けた取り組みを継続する方針です。
このような背景を踏まえ、次に同社の基礎的な財務パフォーマンスについて掘り下げていきましょう。
アサナ(ASAN)の売上高:2026年度には最低でも年平均成長率10%、場合によっては12%の成長に期待
アサナ(ASAN)の売上高成長率(%)
(出所:筆者作成)
アサナ(ASAN)は成長の勢いをほぼ失ったように見えますが、それでもなお一定の成長を維持しています。
特に2026年度からは、前年の比較対象が今よりもはるかに低くなるため、同社が少なくとも10%の売上高成長を達成する可能性が高いと考えています。
さらに、現実的には12%の売上高成長を達成することも十分に見込まれます。
同社には新しいCFOが就任しており、2025年度が終わるまでの残り1四半期の段階では、過度な約束を避けている可能性があります。
しかし、次の四半期には数カ月間の実績を重ねることで、CFOのSonalee Parekh氏が自らのモデルに対する確信をさらに深めると期待されます。
このような背景を踏まえ、次に同社の株価バリュエーションについて考えていきます。
アサナ(ASAN)のバリュエーション:予想売上高の6倍
アサナ(ASAN)をフォローしている人なら、この企業の強気シナリオが、バランスシート上に多額のキャッシュを保有している点に支えられていることをご存じでしょう。
同社は約4億1,000万ドルの純現金ポジションを持ち、さらに、どんな犠牲を払ってでも会社を支える意欲を持つ資金力のある創業者がいるため、財務基盤は非常に堅固だと考えています。
このキャッシュは、時価総額の約9%を占めています。
この点は以前から投資家に知られていましたが、四半期ごとに多額のキャッシュを消費していたため、この柔軟性のあるバランスシートが十分に評価されていませんでした。
しかし、これから状況は変わるはずであると見ています。
私の見解では、同社は2025年度第4四半期のガイダンスで、Non-GAAPベースの営業損失が約3%になるとしています。
このことから、次の四半期に発表される2026年度のガイダンスでは、Noon-GAAPベースで1~3%の営業利益を見込む可能性が高いと予想しています。
さらに、この進展に加え、同社がすでに安定的なプラスのフリーキャッシュフローを生み出し始めている点は、私の強気の見方をさらに裏付ける要素となります。
これまで、投資家は同社を「経済的に持続可能ではない自己満足的なビジネス」と見なしていました。
しかし、次の四半期から持続可能な収益性を示せるようになれば、投資家はその成長見通しを素直に評価し、注目し始めるでしょう。
アサナ(ASAN)を取り巻く投資リスク
私は、アサナ(ASAN)が来年度から事業を収益分岐点に持っていき、持続可能な収益性を実現できるかに大きく期待しています。
もし来年度のガイダンスで、同社が持続可能な利益を確保できるという確信を与えられなければ、この投資論は誤りだったことになります。
具体的には、2026年度のNon-GAAPベースで+2%の営業利益率が、90日以内にガイダンスに示されることを期待しています。
それに満たない場合、この投資は失敗だったと判断し、ポートフォリオから除外するつもりです。
また、同社はスマートシート(SMAR)や他のコラボレーション型ワークマネジメントプラットフォームとの競争にも直面しています。
これらの競合は、同社よりも低価格で提供することを厭わないため、競争が激化しています。
さらに、特に大企業向けの営業サイクルが長期化している点や、席数ベースモデルと従量課金モデルを組み合わせたハイブリッド収益モデルへの移行に関する課題もあります。
私の経験では、従量課金モデルは成功することが少なく、顧客にとっては価格搾取のように感じられることが多いです。
たとえば、ブロックバスター(かつてアメリカに本拠を置き、ビデオやDVDのレンタルチェーン店を展開していた企業)とネットフリックス(NFLX)の違いを考えてみてください。
一気見(Binge Watch)とペイ・パー・ビュー(Pay Per View)のような関係です。
この移行がどのように進展するのか、今後注意深く見守っていきます。
アサナ(ASAN)への結論
アサナ(ASAN)の足元の予想売上高の6倍というバリュエーションが魅力的に見える理由は、同社が重要な転換点を迎え、事業基盤を着実に強化しているためです。
この動きが2026年初頭までに株価30ドルを達成する道筋を作ると考えています。
収益成長が安定し、非テクノロジー分野での展開が加速する中、同社の持続可能な収益性への取り組みは現実味を増しています。
また、創業者の強い支援による堅実な純現金ポジションが財務の安全性を確保しており、安定したフリーキャッシュフローへの移行が同社の持続的な成長を示しています。
競争や価格戦略に関する課題は依然として残るものの、2026年度のガイダンスが、同社を収益性が高くスケーラブルなビジネスとして確立するための重要な後押しになると考えています。
その他のアサナ(ASAN)に関するレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、アサナのページにてご覧いただければと思います。
加えて、今回の2024年第3四半期決算を受けて、新たにルーブリック(RBRK)、クレド・テクノロジー・グループ(CRDO)、セレンス(CRNC)、スノーフレーク(SNOW)、ビル・ホールディングス(BILL)、イノデータ(INOD)、アステラ・ラブズ(ALAB)、テラドック・ヘルス(TDOC)、レディット(RDDT)をポートフォリオに追加し、各銘柄に関して下記の詳細な分析レポートを執筆しております。
さらに、私のポートフォリオの2025年12月時点での詳細は、下記のレポートにおいてに解説しておりますので、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上より、併せてご覧いただければと思います。
ルーブリック(RBRK)
クレド・テクノロジー(CRDO)
セレンス(CRNC)
スノーフレーク(SNOW)
ビル・ホールディングス(BILL)
イノデータ(INOD)
アステラ・ラブズ(ALAB)
テラドック・ヘルス(TDOC)
レディット(RDDT)
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アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
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