ASMインターナショナル(ASMIY)の将来性とは?最新の2024年第3四半期決算は予想を下回り株価は大幅下落!
ダグラス・ オローリン- 本稿では、注目のオランダの半導体企業であるASMインターナショナル(ASM:NA/ASMIY)の10月29日に発表された最新の2024年第3四半期決算の分析を通じて、同社の将来性を詳しく解説していきます。
- ASMインターナショナルは、2024年第3四半期決算で純利益が予想を下回った一方、売上高と受注はコンセンサスを上回りました。
- 同社はGAA向けのALD市場における強いポジションを保持し、特に先端ロジック向け需要の増加に対して強気な見解を示しています。
- 2024年第4四半期の売上高は7億7,000万~8億1,000万ユーロを見込んでおり、下半期の売上は上半期比で15%以上の増加が予想されています。
ASMインターナショナル(ASM:NA/ASMIY)の最新の2024年度第3四半期決算発表に関して
先端ロジック分野に特化した注目の半導体関連企業であるASMインターナショナル(ASM:NA/ASMIY)は、10月29日に最新の2024年第3四半期決算を発表しています。
ラムリサーチ(LRCX)や同社の決算報告から判断すると、ASMLは固有の問題に直面しているように見えます。
同社は、GAA(ゲート・オール・アラウンド:半導体のトランジスタ技術の一つで、従来のFinFETに代わる次世代構造)向けALD(原子層堆積)市場での強力な地位に対して引き続き強気の姿勢を示しています。
そして、同社の2024年第3四半期の純利益は、特別項目を除いて1億3,360万ユーロで、コンセンサスの1億7,270万ユーロを下回りました。
また、通年の売上高は前年比約10%増を見込んでいます。
2024年度第3四半期決算
・純利益(特別項目除く):1億3,360万ユーロ(コンセンサス予想:1億7,270万ユーロ)
・売上高:7億7,860万ユーロ(コンセンサス予想:7億6,670万ユーロ)
・受注:8億1,530万ユーロ(コンセンサス:7億8,600万ユーロ)
今後の見通し
・2024年第4四半期の売上高は7億7,000万~8億1,000万ユーロを見込む
・下半期の売上は上半期比で15%以上の増加を予想
GAA需要が大幅に増加している背景から、このカンファレンスの要点をまとめると、2ナノメートル・ノードの多くは高性能であり、顧客が減少しているにもかかわらず、多くの企業が来年の先端ロジック向け需要に対して強気な見方をしています。
主要プレイヤーが3社から1社に減ったことはさほど重要ではなく、需要の強さが勝ると考えられます。
下記は最新の決算説明会での遣り取りの一部です。
(原文)But in the whole scheme of things, these delta changes in one customer to the other is small compared to the double-digit significant increase in ALD intensity going from FinFET to gate-all-around. So for us, it's really immaterial from that point of view. It's really very small from that point of view. So that's really the answer for your first question.
(日本語訳)全体の流れから見ると、顧客が変わることで生じる差異は、FinFETからGAAへの移行でALD需要が二桁増加していることに比べればごくわずかなものです。私たちにとっては、ほとんど影響がないと言っていいでしょう。これが最初のご質問への答えです。
ASMインターナショナルと同様に、KLA(KLAC)は最先端ロジックが牽引する形で来年も強い成長が見込まれています。
そのため、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上より、KLAの最新決算に関する下記のレポートも合わせてご覧いただければと思います。
KLA(KLAC)決算分析:最新の2025年第1四半期決算は市場予想を上回る着地も株価は下落!
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