11/19/2024

強気
ビル・ホールディングス
強気
売上高は年平均成長率16~17%を見込み、成長鈍化を脱して2025年度第2四半期には安定すると予想されています。
【フィンテック】ビル・ホールディングス(BILL)の将来性は魅力的!目標株価は130ドル!最新の決算分析を通じて今後の株価見通しに迫る!

woman holding Android smartphoneマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
  • 本稿では、注目の米国フィンテック関連銘柄であるビル・ホールディングス(BILL)の2024年11月7日に発表された最新の2025年度第1四半期(暦年:2024年第3四半期)決算分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。 
  • 同社は、中小企業向けのフィンテックプラットフォームを提供し、バックオフィス業務の自動化で未開拓の市場において大きな成長が期待されています。 
  • 売上高は年平均成長率16~17%を見込み、成長鈍化を脱して2025年度第2四半期には安定すると予想されています。 
  • 同社のバリュエーションは将来の予想フリーキャッシュフローの30倍となっており、2025年度には3億ドル以上のフリーキャッシュフローを目指しています。 
  • さらに、5億ドルの純現金を保有しており、これが財務基盤を支えています。 
  • 堅調な財務状況、市場拡大の機会、成長指標の改善を踏まえ、この度、新たにポートフォリオに追加することを決定し、2026年初頭までの目標株価として1株あたり130ドルを設定しています。

ビル・ホールディングス(BILL)とは?

ビル・ホールディングス(BILL)は2024年11月7日に最新の2025年度第四半期(暦年:2024年第3四半期)決算を発表しています。

そして、この決算内容も踏まえ、この度、新たに同社をポートフォリオに追加することを決定し、目標株価として、2026年初頭までに1株あたり130ドルを設定しています。

同社は、かつて個人投資家の注目を集めていましたが、現在はややその影が薄れているものの、安定した成長を続けています。

今後12ヶ月で16~17%の売上高成長が見込まれており、足元のバリュエーションは、将来の予想フリーキャッシュフローの30倍となっており、魅力的に見えます。

では、私が同社に対して強気である理由を詳しく解説していきたいと思います。

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ビル・ホールディングス(BILL)に注目する理由

ビル・ホールディングス(BILL)は中小企業向けのフィンテックプラットフォームを提供し、バックオフィス業務の簡素化と自動化を実現します。

支払管理、債権管理、支出管理、運転資金ソリューションを1つの統合プラットフォームで提供し、紙ベースの手作業による非効率を解消します。

このプラットフォームにより、企業はコストを削減しながら複雑な財務ニーズを管理でき、成長や顧客サービスに集中することが可能になります。

BILLは、中小企業市場において市場シェアを拡大する位置にあり、大規模な中小企業のうちAP(買掛金)とAR(売掛金)プロセスを完全自動化しているのはわずか5%に過ぎないため、成長の余地は大きく、顧客基盤の拡大を期待しています。

ビル・ホールディングス(BILL)の最新の2025年度第1四半期決算:売上高成長率は年平均16〜17%に改善する見込み

ビル・ホールディングス(BILL)の売上高成長率(%)

(出所:筆者作成)

ビル・ホールディングス(BILL)の売上高成長率は、比較対象がより有利なものとなりつつあります。

まず、同社の2026年度は2026年7月に始まる点にご留意ください。

そして、ここではすべて会計年度ベースで説明します。

翌期である2025年度第2四半期から翌年度の初頭にかけて、同社の売上高成長率は安定し、さらに加速する見込みです。

これは投資家にとって非常に有望な展開です。

また、今会計年度の後半を見据えると、同社に対する投資家の楽観的なムードはほぼ払拭され、9四半期連続で鈍化していた売上高成長も回復基調に転じる可能性があります(実際、直近の2025年度第1四半期ですでに成長が再加速している兆しが見えています)。

とはいえ、2025年度がまだ3四半期残っている現時点では、2026年度の見通しに対して過度な期待を持つのは早計かもしれません。

しかし、投資家が2026年度の成長が2025年度を上回る可能性に確信を持ち始めれば、同社は年平均成長率16〜17%の企業として再評価されるでしょう。

そうなれば、2025年度第2四半期の短期的な見通しはそれほど重要ではなくなるかもしれません。

次に、同社のバリュエーションについて見ていきましょう。

ビル・ホールディングス(BILL)のバリュエーション:予想フリーキャッシュフローの30倍

インフレクション投資家として、私は強固な財務基盤を持つ企業への投資を重視しています。

インフレクション投資とは、株価や成長率が大きく転換(インフレクション)するタイミングを見極めて投資するスタイルを指します。

具体的には、企業の成長が加速し始める、または業績が底を打って回復し始めるなど、収益や業績に大きな転機が訪れるタイミングを見つけ、その前後で投資を行う戦略です。

これにより、企業の転機によって生じる大きな上昇幅を狙うことができます。

この点で、ビル・ホールディングス(BILL)は約5億ドルの純現金を保有しており、時価総額の約5%が現金で占められています。

私が通常求めるキャッシュ量にはやや足りませんが、十分に健全なレベルです。

また、以前は、同社のNon-GAAPベースの営業利益1億9000万ドルが、2億2000万〜2億5000万ドルのフリーキャッシュフローに転換できると考えていました。

しかし、最新のガイダンスではNon-GAAPベースの営業利益が約2億1000万ドルと示されています。

(出所:ビル・ホールディングスの2025年度第1四半期決算資料

そのため、このアップデートを受けて、2025年度には約3億ドルのフリーキャッシュフローが見込めると見ています。

これは保守的な見積もりで、多少の誤差を見込んだ数字です。

さらに、同社の2025年度第1四半期ではすでに8000万ドルのフリーキャッシュフローを記録しており、これを年換算すると(四半期額×4)、3億2000万ドルの水準に達します。

このことからも、年度内でさらなる成長を見込まなくても、安定したキャッシュフローが期待できることを示しています。

したがって、2025年度中に3億ドル超のフリーキャッシュフローが達成される可能性があると考えています。

これは、私が同社に強気になる理由の1つです。

ビル・ホールディングス(BILL)におけるリスク要因

ビル・ホールディングス(BILL)の成長は、中小企業にとっての良好な経済環境に依存しています。

経済成長が鈍化すれば、同社の成長率や投資家が期待する評価倍率に影響を与える可能性があります。

現時点では、現在の予想フリーキャッシュフローの30倍というバリュエーションは妥当だと考えていますが、経済が大幅に減速すれば厳しい局面に直面する可能性も否めません。

また、同社はインテュイットINTU)などの大手競合とも競っています。

インテュイットのQuickBooksは広く認知された財務ソフトで、ビル・ホールディングスと機能が重複しています。

こうした大手競合はビル・ホールディングスに市場シェアを譲るつもりはないため、今後も競争状況を注視する必要があります。

ビル・ホールディングス(BILL)に対する結論

ビル・ホールディングス(BILL)の目標株価として、2026年初頭に1株あたり130ドルを見込んでおり、その根拠は堅実な財務基盤と成長見通しにあります。

約5億ドルの純現金を保有し、予想フリーキャッシュフローの30倍というバリュエーション、さらに、2025年度には3億ドル以上のフリーキャッシュフローが期待されています。

これにより、同社は高い収益性と堅実な資金管理を実現していると言えます。

また、同社の売上高成長率は年平均16%〜17%が見込まれ、成長鈍化の時期を経て再び成長が加速する見通しです。

これにより、投資家からの信頼も再び高まると見ています。

以上より、堅実な財務状況、拡大する市場機会、改善する成長指標が揃い、2026年初頭の目標株価130ドルの達成を支える要因となっていると考えています。

本日のレポートは以上です。

さらに、今回の2024年第3四半期決算を受けて、新たにイノデータ(INOD)、アップラビン(APP)、アステラ・ラブズ(ALAB)、テラドック・ヘルス(TDOC)、レディット(RDDT)をポートフォリオに追加し、各銘柄に関して下記のレポートを執筆しております。

関心がございましたら、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上より、ご覧いただければと思います。

イノデータ(INOD

アップラビン(APP

アステラ・ラブズ(ALAB

テラドック・ヘルス(TDOC

レディット(RDDT

その他のビル・ホールディングス(BILL)に関するレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、ビル・ホールディングスのページにアクセスしていただければと思います。

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アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ

📍テクノロジー&エネルギー担当

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