やや強気ブリティッシュ・アメリカン・タバコブリティッシュ・アメリカン・タバコ / BTI / 予想配当利回り9%:高配当銘柄の今後の株価見通しへの評価損計上の影響
タリク・ デニソン- ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI:予想配当利回り9%)は本日、評価損計上のニュースにより大きく下落した。
- これにより同社の簿価は下がることになるが、これに伴うキャッシュ創出能力への影響は過去のニュースであると考える。
- 私は、同社は、9%の配当利回りを容易に維持可能であると見ている。
- 以上より、同社株式へのポジションを自身のポートフォリオ内の2%まで積み増す価値があると見ている。
私は日々の株価のノイズを聞き流すようにしているが、今日のブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)と彼らの315億ドルの米国におけるブランド価値評価損に関する見出しを無視するのは困難であった。
ちなみに、今朝の下落後の同社の時価総額は700億ドル弱となっている。
また、今年第2四半期時点の簿価総額は900億ドル強であり、バランスシート総額は1,800億ドル強であった。
言い換えれば、これは同社の無形資産価値からの甚大な損失であり、実際に、同社のバランスシート総額1800億ドルのうち、無形資産価値は大半を占め、1550億ドルに相当する。
この評価減によって、同社は簿価の約70%で取引されていたのが、今期の利益を除けば簿価に対してわずかなプレミアムで取引されることになる。
そして、同社と私達株主にとって本当に重要なことは、この会社がこれまでと同じように利益を生み出し続ける能力があるという点である。
私が同社に2%程度ポジションを取ることを厭わない理由としては、同社が非常に割安であり、今後10年間の純総リターンが、ホーム・ベンチマーク(EWU:iShares MSCI United Kingdom ETF / FLGB:Franklin FTSE United Kingdom ETF)、並びに、広範なグローバル株式市場の両方を上回る可能性が高いと信じているからである。
そして、そのリターンの多くは、同社の配当によるものである。
現在の同社株価に対する配当利回りは9%であり、9%の配当の持続性は、単に同社のキャッシュフロー維持能力にかかっている。
実際に、同社は年間120億ドル強の営業キャッシュフローを生み出す堅実な企業であり、そのうち5億ドルを再投資する必要があるが、残りのほとんどを配当金の支払いに充てることができる。
もちろん、未来はこの予想とは異なる可能性がある。
しかし、これらの理由だけでも、私はこの下落時に、2%の目標ウェイトまで同社株ポジションを増やしたいと思っている。