強気カルバナ【テクノロジー:Part 4】カーバナ(CVNA)今後の株価見通し:目標株価は280ドル!バリュエーション分析を通じて同社の将来性に迫る!
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- 本稿では、注目の自動車関連銘柄カーバナ(CVNA)の詳細な株価バリュエーション分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- カーバナは、中古車市場のデジタル化における成長余地が大きく、独自のビジネスモデルや自動車ローン状況の安定性を考慮すると、長期的な成長が期待されています。
- 株価バリュエーション分析では、DCF法に基づき、1株あたりの本質的価値を280ドルと算出し、現在の株価に対して42%の上昇余地があると見込んでいます。
- 同社への投資リスクとしては、サブプライムローン問題やマクロ環境の悪化が懸念されるものの、現時点では一定の余裕があると考えています。
※「【テクノロジー:Part 3】カーバナ(CVNA)ヒンデンブルグ・リサーチ社による空売りレポートの詳細な分析を通じて同社の将来性に迫る!」の続き
前章では、空売りレポートの執筆で有名なヒンデンブルグ・リサーチ社(Hindenburg Research)が最近リリースした注目の自動車関連銘柄カーバナ(CVNA)に関する空売りレポートの詳細な分析と、同社の将来性に関して詳しく解説しております。
本稿の内容への理解をより深めるために、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上にて、前章も併せてご覧ください。
カーバナ(CVNA)の株価バリュエーション分析
約8,000億ドルもの巨大な総市場規模(TAM)、カーバナ(CVNA)の独自のビジネスモデル、そして自動車小売業界で多くの破綻や再編・合併が起こる中で生き残った企業であることを考えると、同社には今後も長期的かつ持続可能な成長の余地があるように見えます。
他の業界の革新企業が達成したような水準で同社の株価が取引されていないように見えるのは、多くの投資家が純粋にデジタル化された車の購入・販売の普及性に対して懐疑的な見方を持ち続けているためだと推測されます。確かに、購入前に実際に試乗できないことにはいくつかの欠点がありますが、本レポートで詳述したように、それを上回る多くのメリットがあります。そのため、中古車市場の一部はカーバナを選ばないかもしれませんが、それ以上に大きな市場セグメントが確実に同社を選ぶことと考えています。
カーバナのバリュエーション推移
(出所:Koyfin)
現在、カーバナの市場シェアは約1%ですが、米国の小売売上の約19%がECで占められていることを考えると、中古車市場全体のデジタル化には大きな成長余地があると考えられます。仮に中古車取引の最終的なオンライン比率を保守的に10%と見積もり、その中で同社が50%の市場シェアを獲得すると仮定すれば、最終的な収益規模を約400億ドルと推定できます。DCF法に基づくバリュエーション分析(下記のリンクよりご覧いただけれます)をご覧いただければ、同社の基本シナリオにおける最終収益規模がこのレベルであることが確認できます。しかし、現在のEC浸透率(米国小売売上の19%)や、進行中のデジタル化トレンドを考慮すると、車や小売業全体のオンライン販売比率がさらに高まる可能性があります。そのため、この10%という見積もりは慎重すぎるかもしれません。
確かに、実質的なリスクは存在しており、現在の株価197ドルは、多くの投資家にとって十分に割安と感じられない可能性があります。我々のDCF評価の基本シナリオでは、同社が自動車ローンの悪化を回避し、市場を上回る安定した成長を続けながら、FCF(フリーキャッシュフロー)マージンを最終的に10%まで引き上げることを前提としています。前章で詳しく解説した通り、アライ・ファイナンシャル(ALLY)との再交渉が進んだことは、自動車ローンの状況が悪化しないことを示す有望な兆候だと考えています。また、古いローンの多くがデフォルトしたとしても、前述の損失率分析に基づけば、カーバナはその損失を吸収できると見ています。確かに、マクロ環境の悪化は損失率を引き上げる可能性がありますが、我々の分析では、同社には一定の余裕があると考えています。これらの条件に基づき、1株あたりの本質的価値(目標株価)を280ドルと算出しており、42%の上昇余地があると見込んでいます。
また、こちらのリンクより、DCF法に基づくバリュエーション分析の詳細がご覧いただけます。
(出所:筆者作成)
ご覧の通り、当社が算出した1株あたりの本質的価値は、市場のアナリストの中でも高めの目標株価と一致しています。この目標株価の幅広いレンジは、同社の将来に対する不確実性、特にサブプライムローン問題への対応がどのように進むかに起因していると考えています。
カーバナへの市場のアナリストの目標株価の推移
(出所:Koyfin)
こちらでカーバナ(CVNA)に関する長編レポートは以上となります。
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アナリスト紹介:コンヴェクィティ
📍テクノロジー担当
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