中立ドクシミティ【ヘルステック】ドキシミティ(DOCS)目標株価の55ドルに到達!最新の決算分析を通じて今後の株価見通しに迫る!
マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ- 本稿では、注目の米国ヘルスケア企業であるドキシミティ(DOCS)の2024年11月7日に発表された最新の2025年第2四半期決算(暦年:2024年第3四半期)分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- 同社は、68%の「Rule of 40」スコア、堅調なフリーキャッシュフロー、新製品の成長を伴う好調な決算を発表し、私が設定していた目標株価の55ドルに到達しました。
- ファンダメンタルは堅実で「Rule of 40」スコアも高いものの、顧客基盤の伸び悩みや競争が激化する中、さらなる株価上昇には限界があると見ています。
- 現在、同社株式は将来の予想フリー・キャッシュフローの41倍の水準で取引されており、一度利益を確定し、市場が落ち着くのを待つのが賢明であると考えています。
- 私のインフレクション戦略に基づき、ポートフォリオのリターンを最大化するため、より良いエントリーポイントが期待できる新たな投資先に資金を再再投資する予定です。
ドキシミティ(DOCS)の最新の2025年第2四半期決算に関して
ドキシミティ(DOCS)2024年11月7日に2025年第2四半期(暦年:2024年第3四半期)決算を発表しており、素晴らしい業績を報告しています。
決算後の株価上昇からも分かる通り、同社にはたくさんの魅力があります。
新製品の強化、堅調な売上、そして何よりも重要な、充実した自由キャッシュフローなどです。
また、この四半期、同社はRule of 40で68%を達成しており、これは本当に素晴らしいことと言えます。
「Rule of 40」とは、特にソフトウェアやSaaS(Software as a Service)企業の財務健全性や成長力を評価するための指標の一つです。
このルールは、企業の成長率と利益率を合計し、その合計が40%以上であることが理想とされています。
しかし、Rule of 40は素晴らしいですが、より現実的に見ると、私が同社をポートフォリオ組み入れ時に設定した目標株価である55ドルを、決算後の急騰を受けて上回っています。
そのため、今は同社株式を売却するタイミングであると考えています。
下記のレポートは、私が同社をポートフォリオへの組み入れを決定した際に執筆したレポートです。
もし、関心がございましたら、インベストリンゴのプラットフォーム上より、ご覧いただければと思います。
ドキシミティ(DOCS)の将来性とは?最新決算後に30%以上上昇!注目のヘルスケア銘柄の今後の株価見通しに迫る!
そして、ペロトン・インタラクティブ(PTON)、マネーライオン(ML)、そして、ドキシミティについても同じで、各社の株価が落ち着くのを少し待ってから、ポートフォリオからの除外を実施する予定です。
加えて、ペロトン・インタラクティブとマネーライオンの最新決算後のレポートに関心がございましたら、こちらもインベストリンゴのプラットフォーム上より、是非、ご覧いただければと思います。
それらのレポートにおいて、なぜ、私が両社をポートフォリオから除外することを決定したのかを詳細に解説しております。
ペロトン・インタラクティブ(PTON)目標株価の8ドルを達成!最新決算は好調で株価急騰もポートフォリオからの除外を検討!
マネーライオン(ML)の将来性とは?最新決算は好調で株価は20%以上上昇も、ポートフォリオからの除外を決定!
投資の基本は、安く買って高く売ることであり、将来の可能性に賭けるのではなく、確実な利益を確保することが大切であると考えています。
そして、今、これらの3銘柄の代わりにポートフォリオに新たに追加する銘柄を選定しておりますので、是非、今後のレポートをお楽しみにしていただければと思います。
また、私のプロフィール上にて、私をフォローしていただければ、最新のレポートがリリースされる度に、リアルタイムでメール経由でお知らせを受け取ることが出来ます。
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では、ドキシミティの最新決算に関する詳細を見ていきましょう。
ドキシミティ(DOCS)の短期的な見通し
ドキシミティ(DOCS)は医療専門家のためのプラットフォームで、ネットワーキングや医療関連の業務効率化ツールを提供する中心地となっています。
このプラットフォームは、医師や看護師助手を含む200万人以上のメンバーを結びつけ、テレヘルスやカスタマイズされたニュースフィードなどの多彩な機能を持っています。
同社の価値は、医療コミュニケーションの効率化、管理業務の負担軽減、そして医師がより効率良く働けるようにすることで、患者のケアを向上させることにあります。
さらに、製薬会社や医療機関向けに、医療専門家への効果的なデジタルマーケティングを可能にするデータ主導型のプラットフォームも提供しています。
同社は直近の成長が著しく、特に製薬業界の大手クライアントからの需要により、2025年第2四半期の売上が前年比で20%増加しました。
新しい製品であるポイント・オブ・ケアやフォーミュラリーツールも、それぞれ前年比で100%以上の成長を見せ、デジタル医療への移行を活用しています。
また、クライアントとの関係強化や追加販売の機会を増やすために導入されたクライアントポータルは来年には全てのクライアントに提供される予定で、これによりさらなる収益の可能性が広がっています。
医療技術業界は競争が激しく、例えばLinkedInの医療向けソリューションなど、同社も同様のサービスを提供する競合と対峙しています。
LinkedInは、医療専門家向けのネットワーキング、マーケティング、データ分析ソリューションを展開しています。
これらの前提を踏まえて、同社の財務パフォーマンスを詳しく見ていきましょう。
ドキシミティ(DOCS)の売上高:2026年度は15%の年平均成長率を見込む
ドキシミティの売上高成長率(%)
(出所:筆者作成)
上記の図において、明らかなことを指摘させてください。
ドキシミティ(DOCS)は、昨年の2024年第2四半期(暦年:2023年第3四半期)の成長率が低かったことから、2025年の第1四半期から第2四半期にかけての成長率が上がるのは当然の流れです。
これは、ビジネスが確かに再び勢いと成長をみせ、2025年会計年度の見通しが良くなったという事実を否定するものではありません。
しかし、2026年の会計年度を考えると、私は同社は再び10%台半ばの成長率を実現することとなると見ています。
そして、この成長率を考慮すると、同社株式の足元のバリュエーションは適正価格であると見ています。
ドキシミティ(DOCS)のバリュエーション:予想フリー・キャッシュフローの41倍
今回の四半期決算が加わり、ドキシミティ(DOCS)の保有現金は約8億ドルに増加しました。
ただし、株価が上昇したため、時価総額の7%程度が現金で占められている状態となっており、非常に強固な財務状況と言えるでしょう。
話を進めると、同社の2025年会計年度のEBITDAは約3億ドルを見込んでいます。
これは純利益の更なる改善により、2026会計年度には利益が25%近く増加する可能性があることを示唆しています。
その結果、私は同社が2026会計年度(2025年2月開始)に約3億7000万ドルのEBITDAを達成する可能性があると考えています。
また、同社はEBITDAの75%近くをフリー・キャッシュフローに転換しているので、2026年会計年度には約2億7700万ドルのフリー・キャッシュフローを見込むことができると考えています。
そして、この予測は決して過大なものではないと考えています。。
実際、2024年度第2四半期だけで6700万ドルのフリー・キャッシュフローを生成しており、これは年間で換算すると2億7000万ドルになります。
次年度には3億ドルのフリーキャッシュフローが出てきても驚くにはあたりません。
そのため、私の比較的控えめな推定である2億7000万ドルのフリーキャッシュフローを考慮すると、投資家は足元の同社株式を予想フリー・キャッシュフローの約41倍の価格で評価していることになります。
ドキシミティ(DOCS)への投資に関連するリスク
ドキシミティ(DOCS)への投資における最も大きなリスクは、50万ドル以上の売上を持つ顧客数が伸び悩んでいることです。
そして、顧客数の停滞を背景にサービスの価格を上げるだけでは不安が残ります。
これは、目標株価を越えている今、同社をポートフォリオに維持する上で私の意欲を大きく削ぐ重要な問題です。
また、忘れてはならないリスクとして、たった一つの好四半期でこのビジネスが急に成長企業になるわけではないという点があります。
このシナリオは何度も目にしてきました。
人々は期待に胸を膨らませ、何かが改善したかのように見える結果を頼りに投資を増やし、その後で現実に打ちのめされることがしばしばです。
株価のバリュエーションに対して常識的な視点を持ち続けることが、過度に期待せずにいるために重要であると考えています。
ドキシミティ(DOCS)に対する結論
ドキシミティ(DOCS)が私の設定した目標株価である55ドルに到達し、41倍の予想フリー・キャッシュフローで取引されているのを見ると、これまでの利益を確定する時期だと考えています。
同社の素晴らしいパフォーマンスや堅牢な基礎、特にRule of 40の高いスコアを評価しながらも、私は投資戦略の厳格さを保つことの大切さを再確認しています。
この価格水準では、決算前よりも価格の上昇余地が狭まっていると感じられます。
特に、競争の激しい市場状況や顧客基盤の停滞に伴う価格上昇依存などを考慮すると尚更です。
以上より、同社株式を売却する前に、まずは同社株式の状況が落ち着くのを待つ一方で、売却により得る資金を新たな投資機会へと移すため新たな銘柄選定を進めております。
是非、今後のレポートをお楽しみにしていただければと思います。
その他のドキシミティ(DOCS)に関するレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、ドキシミティのページにアクセスしていただければと思います。
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アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
📍テクノロジー&エネルギー担当
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