12/20/2024

iシェアーズ MSCI 韓国 ETF(EWY)とは?マクロポートフォリオの最新動向と併せて韓国株の魅力を徹底解説!

group of people walking on the street near buildings at night timeジェームズ・ フォードジェームズ・ フォード
  • 本稿では、ETFを中心に構成される私のポートフォリオの1つである「マクロETFポートフォリオ」の2024年12月の最新のアップデート、並びに、私が足元で注目しているiシェアーズ MSCI 韓国 ETF(EWY)について詳しく解説していきます。
  • 「マクロETFポートフォリオ」は、アルゼンチン経済に連動するETFや韓国市場を対象としたETFを活用し、割安な市場や成長の見込みがある地域に投資しています。
  • 特に、足元では低いPERや政府の株主還元を促進する政策により、割安で魅力的な投資先として韓国ETF(EWY)に注目していますが、現在の韓国株は暴落しており、弱気トレンドが継続中であるため、慎重な判断が必要であると見ています。
  • 直近では、マクロETFポートフォリオの現金比率を高めつつ、米国債や中国市場、コモディティ(パラジウムや天然ガスなど)への投資機会を模索しています。

※「中国経済のバブル崩壊はいつ?2025年度は中国経済とFOMCの利下げ見通しに要警戒!」の続き

前章では12月18日のFOMCの詳細、並びに、今後の中国経済の見通しと株式市場への影響に関して詳しく解説しております。

本稿の内容への理解をより深めるために、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上にて、前章も併せてご覧ください。

マクロETFポートフォリオの最新のアップデート

2025年にはいくつかの逆風が予想されるものの、市場は依然として力強く、特定の分野では大きな利益を得るチャンスがあると考えています。

私の運用するポートフォリオの1つである「マクロETFポートフォリオ」において、2024年の私のベストコール(最適な判断)は、ビットコイン(BTCUSD)に次いで、70%以上の上昇を記録した国別ETFでした。

「マクロETFポートフォリオ」の詳細はこちらのリンクよりご覧いただけます。

(出所:Snowball Analytics

そのETFはグローバルX MSCIアルゼンチンETF(ARGT)で、アルゼンチン経済に連動するものです。マイレイ大統領の下で、アルゼンチン経済は驚異的な成長を遂げています。

もし米国が「ゴルディロックス経済」だとすれば、アルゼンチンは次に注目すべき存在です。インフレ率は1000%以上から劇的に低下し、マイレイ大統領は財政黒字を達成、規制も全面的に緩和されました。

さて、今日は新たに別の国別ETFのポジションを取ろうと考えています。この国は同地域の他国に比べてパフォーマンスが低迷しており、最近も興味深い政治的出来事がありました。比較的先進的な経済を持つため、アルゼンチンのような大きな変化は期待できませんが、現在の株式市場は割安だと見ています。

iシェアーズ MSCI 韓国 ETF(EWY)

iシェアーズ MSCI 韓国 ETFの株価推移

(出所:TrendSpider

iシェアーズ MSCI 韓国 ETF(EWY)は、韓国の大型株および中型株に幅広く投資するETFで、韓国市場の時価総額の約85%をカバーしています。韓国株はこれまで、透明性の課題や低い株主還元が原因で割安とされてきました。しかし、最近の韓国政府による税制改革案には、配当増加や自社株買いを促進するためのインセンティブが含まれており、これにより株主還元が改善され、株式評価が上昇する可能性があります。

さらに、FRBが利下げの可能性を示唆している中、韓国を含む新興市場は米ドルの弱含みによる恩恵を受けると予想されています。特に韓国株は、PERが9.6倍と他の新興市場に比べても低く、S&P500と比較しても大幅に割安で、投資先として非常に魅力的です。

2025年に予定されている税制改革は、株主還元の増加に対する法人税の減免や、投資家への配当税の優遇措置を通じて、韓国株式市場のさらなる活性化を後押しする可能性があります。

EWYは、運用資産50億ドルを誇り、高い流動性とバランスの取れた構成で、これらの成長機会にアクセスするための有力な選択肢を提供します。

EWYの月足チャートでは、長期的な上昇トレンドラインが50ドル付近で重要なサポートを形成していることが確認できます。ただし、ETFは現在、20カ月および50カ月の指数平滑移動平均線(EMA)を下回っており、弱気の勢いが続いている状況です。また、200カ月EMAが56ドル付近で抵抗線として機能しています。

価格別出来高の分析では、60ドル付近で取引量が集中しており、この水準が強力なレジスタンスゾーンであることを示しています。また、MACDは弱気領域に位置しており、ヒストグラムの拡大が下落圧力の継続を示唆しています。さらに、RSIは38.76と売られすぎの水準にあるものの、明確な反転シグナルは確認されていません。

トレンドラインを明確に下回る場合、さらなる下落リスクが高まる一方、60ドルを突破すれば強気の勢いが再び戻る可能性があると見ています。

マクロETFポートフォリオのまとめ

ご存じの通り、マクロETFポートフォリオでは現金比率を引き上げました。

(出所:Snowball Analytics

現在、現金は約36%を維持しており、さらなる下落局面での買い増しに備えた良いポジションを確保しています。

そして、今後、私が注目している投資対象としては、以下が挙げられます。

・米国債:利回りがすでにかなり高い水準にあり、魅力的な投資機会となる可能性があると見ています。

・中国市場:中国人民銀行(PBoC)から明確な政策シグナルが出れば、新たな投資チャンスが期待できると考えています。

・コモディティ:パラジウムや天然ガスといった資源に引き続き注目しています。

本稿は以上となります。

今回は、私の運用するポートフォリオの1つであるマクロETFポートフォリオに関して解説していきましたが、これ以外にも、下記の3つのポートフォリオを運用しています。

1️⃣ YOLOポートフォリオの詳細

・ YOLOポートフォリオとは?

2️⃣ End Of The WorldEOW)ポートフォリオの詳細

・ EOW(エンド・オブ・ザ・ワールド)ポートフォリオとは?

3️⃣ スイングポートフォリオの詳細

4️⃣ マクロETFポートフォリの詳細

そして、各ポートフォリオに関して定期的に詳細なアップデートのレポートも提供しておりますので、米国株、並びに、外国株投資に関心がございましたら、インベストリンゴのプラットフォーム上より、併せてご覧いただければと思います。

 YOLOポートフォリオに関する最新のレポート

 スイングポートフォリオに関する最新のレポート

さらに、トランプ新政権の政策が米国経済に与え得る影響、並びに、トランプ氏の再当選を踏まえた注目の米国株に関する下記のレポートを執筆しておりますので、こちらも併せてご覧いただければと思います。

米国経済への影響

注目のトランプ銘柄

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