02/14/2024

【米国株投資コラム】テンバガーとは?アメリカ株の主な過去のテンバガー銘柄一覧とその見つけ方

woman in red jersey shirt and white shorts holding baseball batインベストリンゴ編集部  インベストリンゴ編集部
  • 昨今、アメリカを中心に投資初期に購入した株価が10倍になる銘柄を指す「テンバガー銘柄」が注目を集めている。
  • テンバガー株を見つけるためには、徹底的なリサーチと戦略、並びに、リスク管理と長期的な視点が重要である。 
  • 特に米国株式市場におけるテンバガー銘柄候補への投資には高いリターンが期待できるが、リスクも高いため、慎重な選定と長期的な粘り強さが求められる。

1: テンバガー現象の台頭と米国株市場の新たな展望

米国株市場において、近年注目を集めているのが「テンバガー現象」です。

テンバガーとは、投資初期に購入した株価が10倍になる銘柄を指します。

この現象は、米国株市場において特に注目されています。

では、なぜテンバガーが注目されるのでしょうか。

その意味と重要性を見ていきましょう。

テンバガーの意味と重要性

「テンバガー」とは、株価が10倍に増加する可能性を秘めた銘柄を指す言葉です。

たとえば、1100ドルで購入した株価が1,000ドルになるということです。

これは非常に高いリターンを意味し、投資家にとって夢のような成果をもたらす可能性があります。

この用語は、主にアメリカの株式市場で使用され、投資家の関心を集めています。

 「テンバガー」の由来は、「Tenbagger」という言葉が元になっています。

これは米国の著名な投資家ピーター・リンチが提唱した用語で、株価が10倍になる可能性を持つ銘柄を指します。

リンチは、株式投資において大きなリターンを生み出すために、成長性や価値のある銘柄を見つけることを提唱しており、その代表的な概念が「テンバガー」です。

テンバガー銘柄の魅力は、その成長性とリターンの高さにあります。

これらの銘柄は、革新的な技術やビジネスモデルを持ち、急速な成長を遂げる可能性があります。

そのため、投資家は比較的低い価格で株を購入し、将来的な株価の上昇を期待します。

テンバガー銘柄が実際に10倍になった場合、投資家には膨大な利益がもたらされることになります。

一般的に、テンバガー銘柄となるには、平均して上場後10年以上の時間がかかると言われています。

これは、急速な成長を遂げる企業がまず市場で地位を築き、その後に株価が急騰することが多いためです。

ただし、これはあくまで平均的な数字であり、一部の例外的なケースではもっと短い期間でテンバガー銘柄になることもあります。

そして、テンバガーの重要性は、その巨額の利益にあります。

米国株市場では、一部の成長株が急速に値を上げ、テンバガーを達成することがあります。

例えば、アマゾン(AMZN)やアルファベット・グーグル(GOOG/ GOOGL、メタ・フェイスブック(META)、テスラ(TSLA)などのテック企業は、投資初期にはリスクが高かったものの、急成長を遂げ、テンバガーを達成した銘柄です。

これらの成功事例から、テンバガーを獲得することの重要性が理解されています。

米国株市場の魅力

米国株市場は、テンバガー銘柄を探す上で非常に魅力的な場所です。その魅力には、以下のような主な理由が挙げられます。

多様な業種と企業の存在

米国株市場には、技術、ヘルスケア、金融、エネルギーなど、さまざまな業種の企業が存在します。この多様性は、投資家が様々なセクターでテンバガー銘柄を見つける可能性を広げます。さらに、米国の株式市場は世界最大の規模を誇り、数多くの企業が上場しているため、魅力的なテンバガー候補を見つけやすくなっています。

革新的な企業文化とテクノロジーの先進性

米国は革新的な企業文化とテクノロジーの先進性で知られています。多くのテンバガー銘柄は、先進的な技術やビジネスモデルを持つ企業から生まれています。アメリカのテック企業は特に成長性が高く、その革新性によって市場をリードし、投資家に高いリターンをもたらしています。

市場の流動性と透明性

米国株市場は、その流動性と透明性が高いという特徴があります。市場の規模が大きく、取引量が多いため、投資家は比較的容易に取引を行うことができます。また、企業の財務情報や市場動向などが公開されやすいため、投資家は情報をもとにしっかりとした投資判断を行うことができます。

経済成長の見込み

米国は世界最大の経済大国であり、安定した経済成長が見込まれています。経済の成長が見込まれる地域には、多くの成長企業が存在し、それらがテンバガー銘柄となる可能性があります。米国の経済成長が持続する限り、投資家は市場で成長を続ける企業を見つけることができます。

投資環境の安定性

米国は投資環境の安定性が高い国として知られています。法制度や規制が整備されており、投資家の権利や利益を保護する仕組みが整っています。これにより、投資家は比較的安心して投資活動を行うことができ、テンバガー銘柄を探す上でも安定性が提供されます。

以上のように、米国株市場は多様性、革新性、流動性、経済成長、安定性などの要素が揃っており、テンバガー銘柄を探す上で魅力的な環境を提供しています。

これらの要素を活かし、米国株式市場において適切な投資戦略を構築することで、投資家は成功を収めることができるでしょう。

テンバガー現象の台頭

テンバガー現象が台頭してきた背景には、複数の要因があります。

まず第一に挙げられるのは、技術革新の進展です。

テクノロジー企業が新たなサービスや製品を次々に生み出し、それが市場に受け入れられることで急成長を遂げる場面が増えています。

また、投資環境の変化も影響しています。

デジタル化の進展により、情報の入手が容易になり、個人投資家もリアルタイムで市場動向を把握しやすくなりました。

さらに、グローバル化がテンバガー現象の台頭を後押ししています。

アメリカのテクノロジー企業や新興企業は、世界市場での需要拡大や事業拡張に成功しており、その成長率が投資家の期待を一層高めています。

加えて、資金環境の緩和や金融政策の支援も、成長性企業にとって有利な状況を生み出しています。

これらの要因が複合的に作用し、テンバガー現象が米国株市場で台頭してきました。

例えば、電気自動車メーカーのテスラは、投資初期に購入した投資家に莫大な利益をもたらしました。

そして、このテスラの成功は、新たな産業革命の一翼を担う企業が生み出す価値の大きさを示しています。

2: テンバガー株を見つける方法と戦略

テンバガー株を見つけるためには、徹底的なリサーチと緻密な戦略が必要です。

以下では、その方法と戦略について考察していきます。

1.リサーチと情報収集を徹底する

テンバガー株を見つけるためには、徹底的なリサーチと情報収集が欠かせません。

企業のビジョンや成長戦略、業績などを分析し、将来的な成長性を見極めることが重要です。

また、市場のトレンドや競合他社との比較も行い、投資判断に役立てることが必要です。

2. 成長性の高い業界を選ぶ

テンバガーを狙うためには、成長性の高い業界を選ぶことが重要です。

特に、技術やヘルスケア、クリーンエネルギーなどの新興産業は、高い成長ポテンシャルを秘めています。

そのため、これらの業界でリーダーとなる企業は、テンバガーになる可能性を秘めているかもしれません。

3. 新しいテクノロジーやビジネスモデルに注目する

テンバガー株を見つける際には、新しいテクノロジーやビジネスモデルに注目することが重要です。

例えば、人工知能、ブロックチェーン、サブスクリプションモデルなどの新たな技術やビジネスモデルを採用する企業は、急成長する可能性が高いです。

4. 優れた経営陣とビジョンを持つ企業を選ぶ

テンバガーを狙う企業には、優れた経営陣と明確なビジョンを持つ企業が多いです。

経営陣のリーダーシップやビジョンが明確であれば、企業が将来的に成長する可能性が高まります。

また、業界のトレンドに敏感であり、柔軟に対応できる企業もテンバガーの候補として注目されます。

5. ロングタームの視点で投資する

テンバガー株を見つけるには、ロングタームの視点で投資することが重要です。

急成長する企業には、一時的な変動や市場の不確実性にも耐えられる強さが求められます。

投資家自身も、企業の成長を見極めるために、長期的な視点での投資を心がけることが必要です。

6. リスク管理を徹底する

テンバガー株を狙う投資においては、リスク管理が非常に重要です。

急成長株は一時的な株価の変動が激しい場合がありますので、投資ポートフォリオのバランスやリスク分散を考慮し、リスク管理を徹底することが必要です。

7. 情熱と粘り強さを持って取り組む

最後に、テンバガー投資においては情熱と粘り強さが欠かせません。

急成長株の選定や投資判断には時間と労力が必要ですが、その努力が成功につながることもあります。

投資家は情熱を持ち、根気よく取り組むことで、テンバガーを獲得する可能性を高めることができます。

3: リスク管理と注意点:テンバガー投資の落とし穴

テンバガー投資には高いリターンが期待できる一方で、そのリスクもまた高いと言われています。

ここでは、テンバガー投資の際に注意すべきリスクや落とし穴について考察していきます。

1. 過度な期待と失望

テンバガー投資家は、投資初期に高い期待を抱くことがよくあります。

しかし、その期待が現実に達成されない場合もあります。

株価が思わぬ下落を見せることで、投資家は失望感に陥ることがあります。

過度な期待と失望を避けるためには、冷静な判断と現実的な目標設定が必要です。

2. ポートフォリオのバランスの欠如

テンバガー投資に熱中するあまり、ポートフォリオのバランスを欠くことがあります。

特定の銘柄に過度に依存することで、リスクが集中し、大きな損失を被る可能性があります。

投資家はリスクを分散するために、複数の銘柄や資産クラスに投資することを心がける必要があります。

3. 情報の偏りと誤解

テンバガー株に関する情報は、しばしば過剰または不正確なものが流れることがあります。

投資家は情報の偏りや誤解に惑わされず、客観的な情報を入手する努力を怠らないようにする必要があります。

信頼できる情報源から情報を入手し、慎重な分析を行うことが重要です。

4. 未来の予測の不確実性

テンバガー投資においては、未来の予測に対する不確実性が高いというリスクがあります。

急成長株の将来の成績は予測しにくく、市場環境の変化や競合他社の動向など、様々な要因が影響を与える可能性があります。

投資家はこれらの不確実性を認識し、リスクを適切に評価する必要があります。

5. 損失の許容範囲の見極め

最後に、テンバガー投資においては損失の許容範囲を見極めることが重要です。

高いリターンを得るためには、リスクを冒す必要がありますが、それでも損失が許容できる範囲内に留めることが大切です。

投資家は自身のリスク許容度を正確に把握し、それに基づいて投資を行うことが重要です。

インベストリンゴでは、弊社のアナリストが、AIや半導体関連のテクノロジー銘柄から高配当関連銘柄まで、米国株個別企業に関する動向を日々日本語でアップデートしております。米国株式市場に関心のある方は、是非、弊社プラットフォームよりレポートをご覧いただければと思います。

※2024年6月20日時点で、インベストリンゴ上にてリリースされているレポートの件数は合計で約600件、レポート上でカバーされている米国、及び、外国企業数は200銘柄以上となっております。

弊社がカバーしている企業・銘柄の一覧ページはこちら

4: 米国株市場における過去10年のテンバガー企業の主な例10

これらの企業は、それぞれ異なる産業において革新的なサービスや製品を提供し、その結果として過去に株価が10倍以上に増加しています。

1. アップル・Apple (AAPL)

アップルは、198012月にNASDAQで上場し、革新的な製品ラインナップと強力なブランド力により、過去10年間で驚異的な成長を遂げました。iPhoneMaciPadなどの製品は消費者に高い価値を提供し、市場での競争力を維持しています。

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2. アマゾン・Amazon (AMZN)

アマゾンは、19975月にNASDAQで上場し、オンライン小売りのリーダーとして急速な成長を遂げました。そのプライム会員サービスやクラウドコンピューティング事業など、多角的なビジネス展開が市場での地位を強化しています。

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3. ネットフリックス・Netflix (NFLX)

ネットフリックスは、20025月にNASDAQで上場し、ストリーミングメディアの先駆者として、独自のコンテンツ戦略を成功裏に展開しました。オリジナルコンテンツの増加や国際展開により、顧客基盤を拡大し続けています。

4. アルファベット・グーグル・AlphabetGoogle (GOOGL)

アルファベットは、20048月にNASDAQで上場し、グーグルを中心とした広範な事業ポートフォリオを持ち、デジタル広告やクラウドサービス市場でのリーダーシップを築きました。人工知能や自動運転技術などの新興分野にも投資を行い、成長を加速させています。

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5. テスラ・Tesla (TSLA)

テスラは、20106月にNASDAQで上場し、電気自動車や再生可能エネルギーの技術革新により、自動車産業における地位を確立しました。革新的な製品とエコロジーへの関心の高まりが株価を押し上げました。

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6. メタ・フェイスブック・MetaFacebook (META)

メタは、20125月にNASDAQで上場し、ソーシャルメディア市場での優位性を維持し、InstagramWhatsAppなどのプラットフォームを買収することで、顧客のエンゲージメントを強化しています。

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7. マイクロソフト・Microsoft (MSFT)

マイクロソフトは、19863月にNASDAQで上場し、クラウドサービスや人工知能技術への積極的な投資により、事業の多角化と成長を達成しました。また、企業向けソフトウェアやハードウェア製品も市場での地位を拡大しています。

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8. エヌビディア・NVIDIA (NVDA)

エヌビディアは、19991月にNASDAQで上場し、グラフィックス処理ユニット(GPU)や人工知能技術の発展により、データセンターから自動運転までの多岐にわたる市場でリーダーシップを確立しました。

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9. ペイパル・PayPal (PYPL)

PayPalは、20157月にNASDAQで上場し、オンライン決済市場での先駆者として、顧客の信頼を勝ち取りました。デジタル決済の普及やeコマース市場の拡大により、業績を伸ばしています。

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10. ショッピファ・Shopify (SHOP)

ショッピファは、20155月にNYSEで上場し、小売業者に対してオンラインでのビジネス展開を容易にするプラットフォームを提供しました。特に、COVID-19パンデミックの影響でオンライン販売が急速に拡大したことで、需要が急増しました。

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まとめ


テンバガー投資は高いリターンを期待できますが、そのリスクも高いです。

過度な期待やポートフォリオの偏り、情報の偏りには注意が必要です。

また、将来の予測の不確実性や損失の許容範囲の見極めも重要です。

投資家は情熱と粘り強さを持って取り組みつつ、リスク管理に全力を注ぐことが成功の鍵となります。

最後に

インベストリンゴでは、弊社のアナリストが、これらのテクノロジー企業含む米国個別企業の動向を日々アップデートしております。米国株式市場に関心のある方は、是非、弊社プラットフォームより、関連のレポートをご覧いただければと思います。

※2024年6月20日時点で、インベストリンゴ上にてリリースされているレポートの件数は合計で約600件、レポート上でカバーされている米国、及び、外国企業数は200銘柄以上となっております。

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