01/07/2025

2024年度に米国株投資を通じて得た教訓とは?

love to learn pencil signage on wall near walking manマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
  • 本稿では、2024年度に米国株投資を通じて私が得た教訓と今後の戦略に関して詳しく解説していきます。
  • 私のインフレクション投資戦略は、リスクとリターンのバランスが魅力的で、特別な状況を持つ企業を見極めることに重点を置いています。たとえば、新しい経営陣の登場や市場で見落とされている潜在能力などがこれに該当します。
  • 株価は通常、最初に急騰した後、一時的に下がり、その後、市場の評価やストーリーの進展に伴い、徐々に上昇していく傾向があります。
  • リスクを分散しながら、大きな成功の可能性を広げるため、複数の銘柄に均等に投資するようにしています。また、ストップロス注文は使用せず、フリーキャッシュフローを重視することが鍵であると考えています。
  • 市場の変動や決算発表に一喜一憂せず、自身の分析に基づき購入した株をしっかりと持ち続けることで、各企業の株式がその潜在能力を発揮し、優れた成果を生み出すまでの時間を確保するべきであると見ています。

2024年を振り返って

本稿では、2024年における米国株投資を通じて私が得た学びを解説していきます。

2024年は多くの努力を重ね、集中力と揺るぎない規律をもって数々の課題を乗り越えることができました。そして、この成果は私にとって非常に大きな意味を持ちます。

一方で、次に取り組むべき課題は二つあります。一つ目は、私の「インフレクション投資戦略」をどう改善するか。二つ目は、皆さんにこの旅路をどのように共有し、一緒に進むことができるかを考えることです。

因みに、「インフレクション投資戦略」とは、企業や市場が成長の転換点(インフレクションポイント)に差し掛かるタイミングを狙った投資アプローチのことです。この戦略では、特定の企業や業界が重要な変化を迎える段階を見極め、それを活用して利益を上げることを目的とします。

そして、本当に重要なのは、「私のポートフォリオに組み入れた銘柄がどれだけ良い成果を上げられるか」という点です。

投資は単なる機械的なプロセスではなく、一種の芸術であると考えています。もちろん、間違いを避けるため最善を尽くしていますが、完全にミスをなくすことは不可能でしょう。

さらに、最も重要なのは、ストップロスを使わずにこれらの銘柄へ投資することであると考えています。

私が新たな企業をポートフォリオに追加する際には、その時点からリスクとリターンのバランスが非常に魅力的だと感じられる企業を選んでいます。

多くの場合、それは市場で何か特別な変化が起きている企業です。投資家がその企業の将来性を十分に評価していないケースがほとんどです。

例えば、新しい経営陣が就任した企業(過去にポートフォリオに追加したペイパル(PYPL:現在は売却済み)、ペロトン・インタラクティブ(PTON:現在は売却済み)、テラドック(TDOC)や、市場から完全に見放されていた企業(例:ドキシミティDOCS(現在は売却済み))、または何かユニークな要素を持つ企業(例:インテュイティブ・マシーンズLUNR)がその一例です。

ポートフォリオに組み入れた後、株価はしばらく横ばいの状態が続くことが多いですが、ある時点で小さな上昇(いわゆる「ポップ」)が起こることが散見されます。このタイミングが、多くの方にとって投資のチャンスとなる場合が多いかもしれません。その後、この「ポップ」を受けて、多くの投資家が興奮し、株を買い始める動きが見られます(これが上記の図の「緑の矢印」の場面です)。

その後、株価は悪いニュースを受けて下落し、多くの投資家が株を売却します。おそらくあなたもその一人でしょう(赤い矢印)。

しかし、私は株価そのものには注目していません。私が重視しているのは、企業のフリーキャッシュフローです。これこそが「インフレクション投資」における道標であり、株価の短期的な上下動にはあまり関心を持っていません。

私の焦点は、インフレクション投資戦略を一貫して実行することにあります。そして私は、黄色い点(適切な利益確定のタイミング)で株を売却します。このようにプロセスに集中することは、単に優れた戦略というだけでなく、投資をより収益性の高いものにしてくれるのです。

株価の「波」を理解する

適切に選ばれたインフレクション銘柄では、次のような動きが見られる傾向があります。

・最初に、展開しつつある新しいストーリーに投資家たちが気付き始め、その期待感から株価が一時的に上昇(いわゆる「ポップ」)します。

・その後、4〜6週間ほど経つと株価が一旦落ち着きます。この時点で、多くの投資家は興味を失い、この銘柄を「動かない塩漬け株」と見なして売却する傾向があります。

・しかし、さらに数週間が経過すると、株価はゆっくりと再び上昇を始めます。投資家たちは過去の株価水準と比較し、「もう買い時を逃してしまった」と感じるため、上昇について深く考えようとしません。こうした投資家は、現在の状況が過去の低価格時と全く異なり、新たなチャンスが生まれていることに気付かないまま、判断を誤ってしまうのです。

基本的には、株価の動きは波のようなものです。直線的に安定して上がるわけではなく、段階的に跳ね上がりながら進んでいきます。そして、株価が以前より高くなっていたとしても、適切な戦略やストーリーがないまま停滞していた時期より、今の方がリスクとリターンのバランスが優れている場合が多いのです。

よく混乱される点を改めて強調しますが、どの銘柄が大きく伸びるのかを事前に正確に知ることは不可能です。そのため、複数の銘柄に均等に分散投資することが重要であると考えています。これにより、成長する銘柄に少なくとも一部は投資できるチャンスを確保できます。

そして、求めるべきは、再現性のある戦略です。資金を投資し、利益を得る。その利益を確定し、元本と利益を合わせて次の銘柄に再投資する。このサイクルを繰り返していくのです。

最後に

株価の「波」の説明をぜひ理解していただきたいと思います。株価は決して一直線に上がるものではなく、上昇と下落を繰り返しながら進むものです。これは自然な動きです。そのため、決算発表などの材料が出るまでは、自分の選んだ銘柄を信じて持ち続けるようにしており、ストップロスは使用しないようにしています。

そして、インフレクション投資戦略に忠実に従うようにしており、実際に、この戦略を通じて一定の実績を上げることが出来ています。株価を押し上げるには、好条件の市場環境が必要ですが、市場は常に強気であるとは限りません。優れたリターンを得るための最大の秘訣は、株に十分な時間を与え、そのポテンシャルを発揮させることであると考えています。

また、テクノロジー&エネルギー銘柄に関するレポートを「毎月約10件、年間で約100件程度執筆しており、私のプロフィール上にてフォローをしていただくと、ポートフォリオへの新規組み入れや除外の際に私が最新のレポートを執筆する度に、リアルタイムでメール経由でお知らせを受け取ることができます。

さらに、その他のアナリストも詳細な分析レポートを日々執筆しており、インベストリンゴのプラットフォーム上では「毎月約100件、年間で1000件以上」のレポートを提供しております。

私のテクノロジー&エネルギー銘柄に関する最新レポートを見逃さないために、是非、フォローしていただければと思います!


アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ

📍テクノロジー&エネルギー担当

オリベイラ氏のその他のテクノロジー&エネルギー銘柄のレポートに関心がございましたら、こちらのリンクより、オリベイラ氏のプロフィールページにてご覧いただければと思います。


インベストリンゴでは、弊社のアナリストが「高配当銘柄」から「AIや半導体関連のテクノロジー銘柄」まで、米国株個別企業に関する分析を日々日本語でアップデートしております。さらに、インベストリンゴのレポート上でカバーされている米国、及び、外国企業数は「250銘柄以上」(対象銘柄リストはこちら)となっております。米国株式市場に関心のある方は、是非、弊社プラットフォームより詳細な分析レポートをご覧いただければと思います。