【米国株ポートフォリオの作り方】私の運用する「EOWポートフォリオ」の2024年第4四半期の最新動向を徹底解説!
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- 本稿では、私の運用するポートフォリオの1つである米国株を中心とした「EOWポートフォリオ」の2024年第4四半期の最新動向の共有を通じて、米国株ポートフォリオの作り方に関して詳しく解説していきます。
- 私は、EOWポートフォリオと併せて、YOLOポートフォリオ、スイングポートフォリオ、そして、マクロETFポートフォリオの計4つのポートフォリオを運用しています。
- 「EOWポートフォリオ」はS&P500に匹敵するパフォーマンスを維持している一方で、幅広い業界の銘柄を組み入れています。
- 本稿では、各銘柄の詳細な分析と共に各銘柄の評価を「強気」「中立」「弱気」に改めて分類しながら解説していきます。
- 加えて、ポートフォリオの一部である足元でヌー・ホールディングス(NU)が下落し、メルカドリブレ(MELI)が上昇した要因に関しても詳しく解説していきます。
EOW(エンド・オブ・ザ・ワールド)ポートフォリオのアップデート
2024年第4四半期の最新の決算を受けて、私の運用するポートフォリオの1つである「EODポートフォリオ」の保有銘柄に関するアップデートをする時がきました。
このポートフォリオに組み込まれている銘柄は、長期的に安定して成長し続けるための独自の特性を備えたものばかりです。
持続的な成長(セキュラーグロース)、強固な競争優位性(モート)、健全なバランスシート、高い収益性といった要素が、これらの銘柄の強みとなっています。本日は、各ポジションを精査し、改めて「強気」、「中立」、「弱気」の評価を付けていきたいと思います。
本稿で学べること
✅ 私のお気に入りの2銘柄
✅ ヌー・ホールディングス(NU)が下落し、メルカドリブレ(MELI)が上昇した理由
✅ 足元で最も注目している銘柄
✅ 「EODポートフォリオ」の最新アップデート
ポートフォリオの詳細
💡 EOW(エンド・オブ・ザ・ワールド)ポートフォリオの詳細
💡 EOW(エンド・オブ・ザ・ワールド)ポートフォリオとは?
これまでの推移を振り返ると、「EODポートフォリオ」はS&P500に匹敵するパフォーマンスを維持しており、若干のアンダーパフォームにとどまっています。
(出所:Snowball Analytics)
しかし、本ポートフォリオには、さまざまな業界の銘柄を幅広く組み入れていおりますので、本稿では各銘柄について詳しく見ていきたいと思います!
現在、私は下記の4つのポートフォリオを運用しています。そして、各ポートフォリオの詳細に関する分析レポートを定期的に共有しており、本稿の最後では各ポートフォリオに関する最新のレポートを共有しておりますので、本稿と併せてインベストリンゴのプラットフォーム上よりご覧いただければと思います。
1️⃣ YOLOポートフォリオの詳細
2️⃣ EOW(エンド・オブ・ザ・ワールド)ポートフォリオの詳細
・ EOW(エンド・オブ・ザ・ワールド)ポートフォリオとは?
3️⃣ スイングポートフォリオの詳細
4️⃣ マクロETFポートフォリオの詳細
加えて、私は自身のポートフォリオ動向、マクロ経済、並びに、注目のテクノロジー銘柄に関するレポートを毎週複数執筆しており、私のプロフィール上にてフォローしていただければ、最新のレポートがリリースされる度にリアルタイムでメール経由でお知らせを受け取ることが出来ます。
また、その他のアナリストも詳細な分析レポートを日々執筆しており、インベストリンゴのプラットフォーム上では「毎月約100件、年間で1000件以上」のレポートを提供しております。
そのため、私のテクノロジー関連銘柄やマクロ経済に関する最新レポートを見逃さないために、是非、フォローしていただければと思います!
アルファベット(GOOGL:中立)
(出所:TrendSpider)
アルファベット(GOOGL)は、私が長年にわたって最も気に入っている銘柄の一つです。昨年末にようやく上昇の動きを見せましたが、決算発表後に売られる展開となりました。
その理由は何でしょうか?詳しくは以前執筆したレポートで解説していますが、簡単にまとめると以下の通りです。
同社は第4四半期の決算を発表し、売上高が市場予想をわずかに下回ったことで、株価は8%下落しました。しかし、直近6カ月では依然として20%以上の上昇を維持しています。
YouTube(+17.4%)、検索(+9.4%)、クラウド(+30%)といった主要事業は順調に成長しているものの、クラウド部門のキャパシティ制約や、予想を上回る750億ドルの設備投資が懸念材料となりました。
今後の見通し AIの影響に対する不安はあるものの、検索事業は依然として成長を続けており、AIを活用したコスト削減の効果もあり、営業利益率の改善が進んでいます。また、WaymoやGoogleのTPU(Tensor Processing Units)といった「Other Bets(その他の投資事業)」も、今後収益化が期待される分野です。
規制や競争のリスクは依然として存在しますが、アルファベットはAI、クラウド、サイバーセキュリティの分野で依然として圧倒的な地位を維持しています。
一部の投資家は設備投資や成長の鈍化を懸念していますが、同社の強固な財務基盤、二桁成長の維持、収益性の向上といった要素を考えると、長期的な投資価値は依然として高いと見ています。そのため、今回の株価下落は一時的なものに過ぎず、今後の成長余地は十分に残されていると考えています。
そして、200日指数平滑移動平均線(EMA)付近まで下がる場面があれば、絶好の買い場となると見ています。
メルカドリブレ(MELI:中立)
(出所:TrendSpider)
メルカドリブレ(MELI)は第4四半期の決算を発表し、株価は10%以上上昇しました。以下に概要をまとめます。
同社は2024年第4四半期決算において、主要指標が力強い成長を示しました。売上高は61億ドルに達し、前年比37%増(為替影響を除くと96%増)となりました。また、流通取引総額(GMV)は前年比33%増(為替影響を除くと49%増)の589億ドルとなりました。ユニークなアクティブバイヤー数は前年比24%増となり、2021年第1四半期以来の最高水準に達しています。同日配送および翌日配送の割合は全出荷数の49%を占めました。
フィンテック事業の成長 MercadoPagoの月間アクティブユーザー数は前年比34%増の6,120万人となり、総決済額(TPV)は前年比42%増(為替影響を除くと20%増)の419億ドルに達しました。信用ポートフォリオは106億ドルに拡大し、前年比129%増を記録しました。特に、消費者向けクレジットカードが最大のセグメントとなっています。
収益性の改善 営業利益は8億2,000万ドルに達し、営業利益率は13.5%となりました。また、純利益は6億3,900万ドル(純利益率10.5%)となり、大幅に改善しています。さらに、調整後のフリーキャッシュフローは前年比111%増の6億8,000万ドルに達し、フィンテックやインフラへの再投資を行った後でも大幅な増加を維持しています。
以上より、同社は、市場とフィンテック事業の両面で過去最高の業績を達成しました。同社は物流、金融サービス、テクノロジーへの投資を継続し、ユーザーエンゲージメントと売上成長を促進しています。これにより、長期的な成長に向けた強固な基盤を築いているといえるでしょう。
アマゾン(AMZN:強気)
(出所:TrendSpider)
アマゾン(AMZN)の決算発表は3月まで予定されていませんが、アルファベットと並んで、長期的に最も注目している銘柄の一つです。
AIとロボティクスの融合が進む未来において、その恩恵を最も受ける企業の一つであると考えています。そして、同社のビジネスは今後も成長を続け、毎年さらに優れた収益性を実現すると考えています。
現在の株価水準から一時的に売られる可能性もありますが、MACDが強気転換する兆しが見えており、アルファベットと同様に20週EMA付近では買い増しの好機と考えています。さらに、50週EMAまで調整する場面があれば、追加で買い増しを検討します。
ヌー・ホールディングス(NU:強気)
(出所:TrendSpider)
ヌー・ホールディングス(NU)の売上が市場予想を下回ったことで、株価は下落しました。
しかし、2024年第4四半期決算では、主要指標が力強い成長を示しています。顧客数は前年比2,040万人増加し、1億1,420万人に到達しました。また、月間アクティブ率は83%を記録しています。総預金額は前年比55%増(為替影響を除く)となる289億ドルに達し、利息収益を生むポートフォリオは前年比75%増の112億ドルに拡大しました。
売上高は29億9,000万ドルに達し、前年比50%増(為替影響を除く)となり堅調な財務パフォーマンスを示しています。粗利益率は45.6%、純利益は前年比85%増の5億5,260万ドルとなっています。調整後の純利益は6億1,010万ドルに達し、年間の調整後ROE(自己資本利益率)は32%を記録しました。
信用ポートフォリオは著しく成長しており、総貸付額は61億ドルに達し、前年比110%増となりました。クレジットカードのポートフォリオも前年比28%増加し、顧客の利用率向上が反映されています。また、信用リスクの管理は安定しており、延滞率は想定範囲内で推移し、引当金のカバー率も適切に維持されています。
営業レバレッジが向上し、アクティブ顧客1人あたりのサービスコストは0.80ドルと、低コスト運営を実現しています。貸出金対預金比率は39%で安定しており、強固な流動性を維持しています。
以上より、現在の株価水準は押し目買いの好機と考えています。
ノボ・ノルディスク(NVO:強気)
(出所:TrendSpider)
ノボ・ノルディスク(NVO)の株価は、GLP-1市場における競争の激化や、CagriSemaの臨床試験結果がまちまちだったことを受け、過去6カ月で40%以上下落しました。しかし、同社の強固な財務基盤を考慮すると、この下落は過剰であるように思われます。
2024年第4四半期の売上高は前年比25.1%増となり、Ozempic、Rybelsus、Wegovyの需要が成長を牽引しました。一時的な供給不足やイーライリリー(LLY)との競争激化にもかかわらず、売上は順調に拡大しています。また、粗利益率および営業利益率(EBIT)はともに向上し、効率的な事業運営が続いていることが示されました。
加えて、同社は積極的な研究開発投資を継続しており、中でも有望な新薬「アミクレチン(amycretin)」は臨床試験において22%の体重減少効果を示しました。さらに、希少内分泌疾患向けの治療薬の売上拡大や、減量治療の需要の高まりを背景に、同社の市場支配力は依然として強固です。
さらに、市場のアナリストは同社の株価に34%の上昇余地があると予測しており、同業他社と比較しても依然として魅力的なバリュエーションとなっています。規制上の課題などのリスクはあるものの、今回の株価下落は長期的な投資機会として魅力的であり、「強気」のスタンスを維持しています。
パロ・アルト・ネットワークス(PANW:中立)
(出所:TrendSpider)
パロ・アルト・ネットワークス(PANW)は、従来のファイアウォールベンダーから、AIを活用したサイバーセキュリティのリーダー企業へと変貌を遂げました。現在では、クラウドセキュリティ、ネットワーク防御、エンドポイント保護の分野で卓越した実績を誇ります。AIによる自動化技術が脅威検知と企業のセキュリティ強化を支え、Prisma Cloudを活用することで、ハイブリッド環境における優位性も確立しています。また、統合型のセキュリティプラットフォームにより、顧客の定着率向上や収益の安定性が高まっています。
しかし、強固な財務基盤を持つ一方で、ビリング額成長の鈍化、政府のIT支出の減少、最近のセキュリティ脆弱性が懸念材料となっています。現在の株価収益率(P/E)は58倍と非常に高く、市場の期待が織り込まれており、小さなミスでも株価に大きな影響を及ぼす可能性があります。
需要は引き続き堅調ですが、競争の激化や高いバリュエーションによる下落リスクがあるため、慎重な判断が求められると見ています。そして、今後、成長期待が揺らぐ局面が訪れれば、より魅力的なエントリーポイントが生まれる可能性があるでしょう。
アレス・マネジメント(ARES:強気)
(出所:TrendSpider)
アレス・マネジメント(ARES)は、プライベートクレジットの分野で業界をリードする存在となり、運用資産(AUM)は4,500億ドルを超えています。同社の成長は、銀行の貸し出し規制の強化や、オルタナティブファイナンスの需要拡大といった構造的な変化と一致しています。
この市場は、まさに急成長を遂げている分野です。
従来の金融機関とは異なり、同社は直接融資、流動性クレジット、オポチュニスティック投資といった多様なポートフォリオを持ち、規模の拡大に強みを発揮しています。プライベートクレジット市場は、数兆ドル規模の未開拓の成長余地があり、今後も大きな投資機会が広がっています。
現在の株価は予想PERが45~48倍で取引されており、公正価値は1株あたり260ドルと推定されるため、約30%の上昇余地があると考えられます。マクロ経済の低迷や、業績に依存した人材流出のリスクはありますが、プライベートクレジットが従来型融資を置き換える流れが加速する中で、同社は引き続き有利なポジションにあるように見えます。そして、市場規模(TAM)の急拡大を考慮すれば、現状のバリュエーションは大きな懸念材料にはならないと見ています。
ファーストソーラー(FSLR:強気)
(出所:TrendSpider)
数カ月前にファーストソーラー(FSLR)をポートフォリオに追加しましたが、その後も株価は下落を続けています。しかし、この動きは当初の投資仮説を変えるものではありません。
この下落の主な要因は、トランプ政権が連邦税額控除(税制優遇)を撤廃する可能性に対する投資家の懸念です。一時的には財政面での負担軽減につながるかもしれませんが、その結果、米国のエネルギー自給率が低下し、中国の太陽光発電インフラに依存するリスクが高まる可能性があります。しかし、政権の方針として国内製造業の強化と国家安全保障が重視されていることを考慮すると、同社への支援が継続される可能性は高く、投資家心理が改善する展開も期待できると見ています。
そして、同社は米国最大の太陽光パネルメーカーであり、完全に国内で統合された生産モデルを採用しています。仮に税制優遇が撤廃されたとしても、強力な反ダンピング関税が適用されることで、市場での優位性は維持されると考えられます。また、米国の再生可能エネルギー導入は中国に遅れを取っているため、政策立案者は長期的な競争力確保に向けた対策を講じる必要があります。
短期的には株価の下押し圧力が続く可能性がありますが、長期的な米国のエネルギー戦略において同社は依然として重要な役割を担う企業であると考えています。そのため、忍耐強く政策の動向を注視することで、適切な投資機会を見極めることができると見ています。
BAE・システムズ(BAESY:強気)
(出所:TrendSpider)
BAE・システムズ(BAESY)は、ヨーロッパの再軍備と、新政権下でのEU中心の防衛戦略への移行の可能性を背景に、引き続き魅力的な防衛関連投資先となっています。同社は、MBDA(ヨーロッパのミサイル開発企業)のMeteorミサイルをはじめとする主要プロジェクトに深く関与し、長期案件の受注残も拡大しています。英国の予算制約があるものの、世界的な防衛需要の増加が成長を支えています。
上半期の決算は好調で、売上高が13%増、EBIT(営業利益)が24%増となりました。これは、Ball Aerospaceの買収やF-35の納入再開が寄与した結果です。また、CV90(スウェーデンが開発した歩兵戦闘車)やAMPV(アメリカ陸軍向けに開発された装甲多目的車両)といった地上車両プログラムが本格的に稼働し始めており、AUKUS協定(米英豪安全保障協力)や世界的な海軍拡張を背景に、海事関連投資も長期的な成長を後押ししています。
さらに、継続的な投資が行われているものの、生産規模の拡大に伴いキャッシュフローの改善が見込まれます。また、堅調な受注残と地政学的な追い風を背景に、同社は米国の同業他社と比較しても魅力的なバリュエーションで長期的な複利成長が期待できます。
ウクライナ戦争以降、株価は倍増しましたが、その戦略的な市場ポジションを踏まえ、引き続き「強気」で見ています。
マクドナルド(MCD:中立)
(出所:TrendSpider)
マクドナルド(MCD)は、大腸菌(E. coli)問題の影響からの回復や、「McValue」プラットフォームの成功によって恩恵を受けると考えられます。特に、中東地域でのボイコットの緩和や、中国での需要回復により、国際市場での売上改善が期待されます。また、デジタル会員プログラムの強化により、非デジタル利用者よりも高い支出傾向にある顧客を取り込む戦略や、世界規模での店舗拡大が長期的な成長を支える要因となります。
2024年度は厳しい環境が続いたものの、米国市場では売上が回復傾向にあり、国際市場も改善しています。さらに、5ドルの「McDeal」やアプリを活用した販促など、価格訴求型のプロモーションが顧客の関心を引きつけています。また、2025年には2,200店舗の新規オープンを計画しており、そのうち1,000店舗は中国市場に集中する予定です。
大腸菌問題に関連するコストが収束し、営業レバレッジの向上が期待されるため、利益率の回復が見込まれます。現在の株価は2025年の予想EPSに対して25.11倍のPERで取引されており、過去5年間の平均を下回る水準です。2026年のEPSに26.59倍のPERを適用すると、約14.5%の上昇余地があると推定され、予想配当利回りの2.28%も踏まえ、引き続き「強気」のスタンスを維持しています。
カメコ(CCJ:中立)
(出所:TrendSpider)
カメコ(CCJ)の2024年第3四半期決算では、ウランおよび燃料サービス部門の堅調な業績が確認されました。供給が逼迫する環境の中、売上高は30.1億〜31.6億ドルに達し、平均実現ウラン価格は1ポンドあたり77.80ドルとなりました。また、McArthur River/Key Lakeの生産ガイダンスを1,900万ポンドに引き上げた一方、Joint Venture Inkaiの生産見通しはサプライチェーンの問題により770万ポンドへと下方修正されました。
また、同社は脱炭素化、エネルギー安全保障、原子炉の拡張といった要因により世界的な原子力需要の増加の恩恵を受けています。同社は2028年まで年間2,900万ポンドの長期契約を確保しており、安定した収益が見込まれます。
さらに、Westinghouseの買収により、核燃料サイクルへの関与を拡大し、財務基盤の強化を進めています。流動性は依然として安定しており、現金および信用枠は13億ドルに達しています。加えて、配当を1株あたり0.16ドルに増額し、2026年までに0.24ドルへの引き上げを計画しています。
ただし、強固な財務基盤を持つ一方で、地政学的リスク、供給制約、コスト上昇といった懸念も残ります。しかし、同社は長期的な成長に向けて有利な立場を維持していると考えています。
ペトロレオ・ブラジレイロ・ペトロブラス(PBR:強気)
(出所:TrendSpider)
最近、ペトロレオ・ブラジレイロ・ペトロブラス(PBR)については下記の分析レポートで詳細に解説しております。インベストリンゴのプラットフォーム上より、併せてご覧ください。
アンテロ・リソーシズ(AR:強気)
(出所:TrendSpider)
アンテロ・リソーシズ(AR)の2024年第4四半期決算では、高い運営効率、資本規律、プレミアム価格の優位性が確認されました。設備投資は当初の675百万ドルの見通しから620百万ドルへと削減される一方、生産量は3,421 MMcfe/dと予想を上回り、井戸のパフォーマンス改善が寄与しました。
同社は掘削・仕上げの効率化を活かし、作業サイクルの短縮とフリーキャッシュフローの拡大を実現しました。天然ガス液(NGL)の価格は引き続き堅調であり、輸出価格差の影響を受け、C3+ NGLのプレミアム価格は2025年も継続すると見込まれています。
また、同社は低コスト体制を維持しており、同業他社と比較して最も低いフリーキャッシュフローブレークイーブンポイントを達成しています。さらに、冬季の天然ガス需要の増加と米国のガス貯蔵量の平均以下の水準が、今後の価格を下支えすると考えられます。
今後の見通しとして、2025年のガイダンスでは、安定した生産量、さらなる効率改善、厳格な資本配分が掲げられています。LNG市場への優先的アクセス、強固なバランスシート、低レバレッジを維持することで、同社はエネルギー市場の変動の中でも、堅調なキャッシュフローと株主還元を実現できる企業として好位置にあると考えられます。
ニューモント(NEM:強気)
(出所:TrendSpider)
ニューモント(NEM)は、2024年第4四半期および通期で力強い業績を報告しました。純利益は34億ドル、調整後EBITDAは87億ドルを記録し、営業キャッシュフローは63億ドル、フリーキャッシュフローは29億ドル(うち第4四半期は過去最高の16億ドル)に達しました。また、Newcrestの統合を完了し、世界最大の金生産企業としての地位をさらに強固なものにしました。
また、同社は6つの非中核資産を売却し、最大43億ドルの収益を見込んでいます。そのうち、25億ドルは2025年上半期に計上予定です。さらに、12億ドル分の自社株買いを実施し、11億ドルの配当を宣言しました。
さらに、2024年の生産量は金6.8百万オンス、金換算1.9百万オンスとなりました。2025年のガイダンスでは、金590万オンスの生産、1オンスあたり1,630ドルのオールイン持続コスト(AISC)、31億ドルの設備投資を計画しています。
加えて、同社は36億ドルの現金資産を保持し、純負債/調整後EBITDA比率は0.6倍と健全な財務体制を維持しています。
以上より、同社は今後も事業の最適化と長期的な価値創造に注力しながら、安定した成長を目指しています。
ファースト・マジェスティック・シルバー(AG:強気)
(出所:TrendSpider)
ファースト・マジェスティック・シルバー(AG)は、2024年第4四半期に過去最高のキャッシュフローとなる6,800万ドルを記録し、生産ガイダンス通りの2,170万銀換算オンスを達成しました。
また、CEOのKeith Neumeyer氏は、3億6,400万ドルの強固な流動性と自社株買いプログラムの実施を強調しました。さらに、Santa Elena鉱山の生産量が1,000万オンスを突破し、現在もSanta ElenaおよびLos Gatosで探鉱が進められています。2025年には27万メートルの掘削プログラムが計画されています。
加えて、2025年の生産目標は2,900万銀換算オンスで、Gatos統合によるコスト削減効果も見込まれています。経営陣は、インフレや通貨リスクの影響を考慮しつつも、財務の安定性と事業の相乗効果を強調し、引き続き成長への自信を示しています。
ブンゲ・グローバル(BG:強気)
(出所:TrendSpider)
ブンゲ・グローバル(BG)は、油糧種子の加工、植物油、製粉を中心とする世界的なアグリビジネスのリーダーであり、バイオエネルギー分野でも強い存在感を持っています。同社は景気循環による業績変動や利益率の変動に直面することがあるものの、BBB+の信用格付けを維持し、3.5%以上の配当利回りを確保しています。
最近の動きとして、Viterraとの合併やブラジルの砂糖・バイオエネルギー合弁事業の売却により、事業の効率化と市場での競争力強化を進めています。
また、同社のPER(株価収益率)は8.71倍と依然として魅力的な水準にあり、市場のアナリストは最大30%の上昇余地を予測しています。短期的な業績圧力が想定されるものの、強固なバランスシート、戦略的な事業拡大、自社株買いが長期的な成長を支える要因となるでしょう。これらの点を踏まえ、引き続き「強気」のスタンスを維持しています。
本編は以上となります。
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インベストリンゴでは、弊社のアナリストが「高配当銘柄」から「AIや半導体関連のテクノロジー銘柄」まで、米国株個別企業に関する分析を日々日本語でアップデートしております。さらに、インベストリンゴのレポート上でカバーされている米国、及び、外国企業数は「250銘柄以上」(対象銘柄リストはこちら)となっております。米国株式市場に関心のある方は、是非、弊社プラットフォームより詳細な分析レポートをご覧いただければと思います。