03/07/2025

個別株ポートフォリオの作り方とは?私の運用する「YOLOポートフォリオ」の最新状況を徹底解説!

a person holding a black book with the word buy written on itジェームズ・ フォードジェームズ・ フォード
  • 本稿では、「個別株ポートフォリオの作り方とは?」という声をよく耳にすることから、読者の皆様の参考までに、私の運用する「YOLOポートフォリオ」の運用方針と最新状況を詳しく解説していきます。
  • 米国株式市場は大きく下落しており、特にグロース株や高ベータ銘柄が打撃を受けていますが、質の高い銘柄には依然として長期的な成長余地があります。
  • 本稿では、私の運用するポートフォリオの1つである「YOLOポートフォリオ」の最新状況を解説し、具体的には、足元で成長が期待できる銘柄(META、HOOD、RBRKなど)を買い増し、一方でリスクの高い銘柄(GCT、IONQ、FET)を売却する理由を詳しく解説していきます。
  • ビットコインは市場の変動に対する分散投資先として引き続き有望であり、アップラビンはショートセラー(空売り投資家)の主張による下落後、割安感が強まり魅力的な投資機会となっているように見えます。

はじめに

米国株式市場は大荒れで、特にグロース株や高ベータ銘柄が大きな打撃を受けています。月曜日に示唆した通り、今回の下落はかなり大きなものになる可能性があります。

しかし、質の高いグロース株には依然として長期的な上昇余地があるように見えます。

本稿では、この下落局面で私がどのように買い増しをしているのか、どの銘柄を強気で買い増しし、どの銘柄を手放しているかに関して詳しく解説します。

💡本稿で学べること

市場がグロース株を売り込む理由

 大切な資産を守る方法

 この調整局面で資本を戦略的に活用する方法

 私が押し目買いしている5銘柄(具体的な買い水準も解説)

 私が売却する3銘柄

また、私の運用しているポートフォリオの1つである「YOLOポートフォリオ」の最新の状況をアップデートし、市場センチメントが変化する中でこの種の投資をどう考えるべきかを詳しく説明します(YOLOポートフォリオに新たに2銘柄を追加!)。

では、早速始めましょう!


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トランプ大統領が引き起こした米国株式市場の大混乱

追加関税が次々と発表され、それに対する世界各国の報復措置も見られるようになりました。

中国とカナダがトランプ政権の関税に即座に報復、次はメキシコか

(出所:CNN)

トランプ政権が市場の反応を完全に予測できなかったとは考えにくいです。

以前のレポートでも推測しましたが、これはまさにトランプ大統領、そしてベッセント氏が狙っていた展開かもしれません。

彼らの最優先事項は株式市場ではなく、米国10年債利回りを押し下げることです。なぜか?以下をご覧ください。

米国財務省は2025年に約7兆ドルの債務を借り換える必要があるが、そのタイミングで債券利回りは再び上昇しつつある

(出所:Bloomberg)

急激な売りと、場合によっては景気後退こそが彼らの狙いである可能性があります。

とはいえ、いずれのタイミングかでトランプ政権とFRBは再び市場を押し上げようとするでしょう。その時に備えておくべきです。

(出所:TrendSpider

現在、ナスダックは50週指数平滑移動平均線(EMA)に接近しています。一時的に下げ止まる可能性もありますが、売り圧力が続く可能性もあるでしょう。

YOLOポートフォリオの最新情報

💡YOLOポートフォリオの詳細

💡YOLOポートフォリオとは?

現在の戦略は、慎重に買い増しを始めつつ、高品質な銘柄をさらに強気で積み増しし、今後さらに下落する可能性のある銘柄は手放すことです。

本稿では、YOLOポートフォリオの中でも特に確信度の高い銘柄を見直し、反対に自信の持てない銘柄についても検討します。

まずは簡単に振り返り

(出所:Snowball Analytics

最近の市場の軟調な動きにもかかわらず、YOLOポートフォリオは設定以来、S&P 500を大きく上回るパフォーマンスを維持しています。

次のセクションでは、私の注目銘柄、新たに追加する2つの取引、そしてリスク回避の市場環境における投機的投資の考え方について詳しく見ていきます。

現在のポートフォリオの内訳

(出所:Snowball Analytics

キャッシュ比率は50%を維持しています。この水準を確保しておくことで、押し目買いのための資金を十分に持つことができると考えています。

グロース株はこの2年間で大きく上昇しましたが、直近2週間の下落が今後も続く可能性があります。

いずれにせよ、次回のレポートで詳しく説明しますが、最終的には量的緩和(QE)が戻り、大きなリスクオン相場が再び訪れると考えています。

注目の5つの銘柄

現在の戦略としては、焦らずに資本を慎重に配分しながら、最も信頼できる銘柄に投資を進めていきます。

META(メタ・プラットフォームズ)

メタ・プラットフォームズの株価推移

(出所:TrendSpider

ポートフォリオの中でも特に優れたパフォーマンスを見せている銘柄の一つです。メタ・プラットフォームズ(META)の対応可能な全体の市場規模(TAM)は「世界全体」と言っても過言ではありません。FAANG銘柄の中では比較的割安な水準にあり、AIの活用によって利益率がさらに改善する見込みです。

週足の弱気クロスがやや不安材料ではありますが、まずは500ドル付近で買い始め、その後200週EMAのサポート水準で追加購入を検討します。

HOOD(ロビンフッド)

ロビンフッドの株価推移

(出所:TrendSpider

この企業は好調を維持しており、今後も市場で重要な存在であり続けるでしょう。株式投資はなくなることはなく、ロビンフッド(HOOD)も同様です。

とはいえ、市場が下落すると、資産価格の減少に伴い、同社の手数料収入や利益も大きな打撃を受けることになります。

30ドル付近まで下がるのを待ってから、本格的に買い増しを検討します。

RBRK(ルーブリック)

ルーブリックの株価推移

(出所:TrendSpider

IPO後、それほど時間を置かずに購入しましたが、これまで非常に良いパフォーマンスを見せています。現在の株価はやや割高かもしれませんが、サイバーセキュリティ市場は今後も成長を続けるでしょう。

ルーブリック(RBRK)は現在、成長の転換点にあり、年間経常収益(ARR)10億ドル、前年比38%成長という素晴らしい業績を記録しています。また、SaaS型のビジネスモデルへの移行により、長期的な安定性と持続的なフリーキャッシュフローの確保が期待されます。

経営陣による高い株式保有率は、慎重な成長戦略を示しており、AWSやPure Storageとの提携も市場での競争力を高めています。契約期間の短縮や競争激化といった懸念材料はあるものの、サイバー攻撃後の迅速なデータ復旧に特化している点が、他社との差別化要因となっています。

SE(シー・リミテッド)

シー・リミテッドの株価推移

(出所:TrendSpider

海外株の中で特に注目している銘柄の一つがシー・リミテッド(SE)です。ドル安が進めばさらなる上昇が期待でき、米国株とは異なる分散投資先としても魅力的です。

BTC(ビットコイン)

ビットコインの推移

(出所:TrendSpider

もちろん、ビットコイン(BTCUSD)は引き続き買い増すべきでしょう。現在の価格帯でも十分に購入を検討できる水準です。

リスク資産とは異なり、ビットコインは「デカップリング(相関性の低下)」を起こし、インフレが再燃してもデジタルゴールドとして上昇する可能性があると考えています。

一時的に70,000ドル付近まで戻ることはあるかもしれませんが、大幅な下落はないと見ています。短期的には乱高下が続くかもしれませんが、極端に安くなることは考えにくいでしょう。

新規ポジション

APP(アップラビン)

アップラビンの株価推移

(出所:TrendSpider

先週お伝えした通り、ショートレポートのニュースを受けてアップラビン(APP)を一部買い増しました。

アップラビンは、2024年に強力な業績と売上成長を背景に400%以上の上昇を記録しましたが、ショートセラー(空売り投資家)による誤解を招く広告手法の疑惑が浮上し、その後25%下落しています。

しかし、CEOはこれを強く否定しており、市場のアナリストの多くも依然として同社を支持しています。同社のエコシステムは、Axon 2.0の導入やEコマース分野への進出によって成長を続けています。

広告規制や競争の激化といったリスクはあるものの、PEGレシオが0.20倍と割安であり、350ドル付近には強いサポートが存在します。ショートセラーの主張が否定されれば、株価は急速に過去の高値圏まで回復する可能性があり、現水準は投機的ながら魅力的な買い場と言えるでしょう。

NVDA(エヌビディア)

エヌビディアの株価推移

(出所:TrendSpider

現在のエヌビディア(NVDA)は割安な水準にありますが、それには理由もあります。

(出所:Seeking Alpha

PEGレシオおよび予想ベースのPEGレシオは異常に低い水準ですが、最新の関税措置によるリスクが依然として懸念されています。

とはいえ、この水準で少額からポジションを取るのは合理的な選択だと考えています。

売却する3銘柄

GCT(ギガクラウド・テクノロジー)

ギガクラウド・テクノロジーの株価推移

(出所:TrendSpider

ギガクラウド・テクノロジー(GCT)は一時的に注目を集めましたが、本質的には中国のリセール事業であり、関税が大きなリスクとなっています。この銘柄は今後さらに売り込まれる可能性がある一方で、2025年の大逆転銘柄になる可能性もゼロではありません。

IONQ(イオンキュー)

イオンキューの株価推移

(出所:TrendSpider

量子コンピュータへの期待は一時的に高まりましたが、現在は落ち着きを見せています。イオンキュー(IONQ)は依然として有力な量子コンピュータ企業のひとつだと考えていますし、将来的には回復する可能性も十分にあるでしょう。

しかし、現時点では市場全体のセンチメントが悪化しており、特に弱気相場では一段と厳しい状況にあります。200週EMAの水準まで下落する可能性が高いため、ここで一旦売却します。

FET(Fetch.ai)

(出所:TrendSpider

現在、多くのアルトコインは高リスクな投資対象となっており、ビットコインや比較的安定したプロジェクトに資本を集中させるべきタイミングだと考えています。

Fetch.ai(FETUSD)には依然として将来性のあるビジョンがあるものの、価格の動きが期待に沿っていません。このため、資本を他の有望な投資先に振り向ける方が合理的と判断しました。

まとめ

グロース株は現在、大幅な売り圧力に直面していますが、質の高い銘柄には依然として長期的な上昇余地があります。そのため、メタ・プラットフォームズ、ロビンフッド、ルーブリックといった好調な銘柄を買い増しし、一方でギガクラウド・テクノロジー、イオンキュー、Fetch.aiといった弱いポジションを整理しています。

また、アップラビンは、ショートセラーの主張による25%の下落を受けて魅力的な投資機会になっているように見えます。CEOがこれらの主張を否定しており、PEGレシオ0.20倍という割安さを考えると、疑惑が払拭されれば大きく反発する可能性があると見ています。

ビットコインは、リスク資産とデカップリング(相関性の低下)する可能性を持つ資産として、引き続き買いの選択肢と考えています。主要なサポートレベルでの戦略的な買いを検討することで、市場が安定した際に大きな利益を狙うことができると見ています。


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アナリスト紹介:ジェームズ・ フォード

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