強気イノデータ【AI】イノデータ(INOD)の将来性は良好で目標株価は65ドル!最新の決算分析を通じて今後の株価見通しに迫る!
マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ- 本稿では、注目の米国AI関連銘柄であるイノデータ(INOD)の2024年11月7日に発表された最新の2024年度第3四半期決算分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- ペロトン・インタラクティブ(PTON)をポートフォリオから除外し、イノデータ(INOD)を新たにポートフォリオに追加することにしました。
- まずはポートフォリオの2.5%をイノデータに投資し、4〜6週間で5%まで増やす予定です。
- イノデータは、ビッグテック企業との強力なパートナーシップとAIデータサービスに注力しており、今後の成長が期待される重要な企業です。
- 株価が既に75%程度上昇しているものの、予想フリーキャッシュフローの35倍というバリュエーションは、急速に伸びる収益とフリーキャッシュフローを考慮すると妥当であると考えています。
- 経営陣の慎重な株式希薄化への姿勢や株主価値を重視する政策も踏まえ、2026年初頭までの目標株価として65ドルを設定しています。
イノデータ(INOD)を新たにポートフォリオに追加!
ペロトン・インタラクティブ(PTON)をポートフォリオから除外し、イノデータ(INOD)を新たにポートフォリオに追加することにしました。
もちろん、金曜日に株価がすでに75%上昇していることは承知しています。
一般的に、新しい銘柄を追加する際は、まずポートフォリオの2.5%を投資し、4〜6週間後にさらに2.5%を追加するようにしています。
これは、一度にポジションを過剰に増やさないように注意しているためです。
そして、どれだけ魅力的に見えても、ポートフォリオ全体の5%を超えないようにしています。
株価がさらに上昇した場合には、追加購入は控える予定であり、その際は別の割安な投資対象を探す予定です。
今後の数週間で最初にポートフォリオに追加した価格よりも低い価格で購入することを目指しています。
もしそれが難しい場合は、そのまま保有するだけにとどめ、無理に高値での買い増しはしないつもりです。
では、私がイノデータに対して強気な理由を詳しく解説していきます。
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イノデータ(INOD)への投資仮説
イノデータ(INOD)は長年コンサルティングに近いビジネスを続けてきましたが、最近ではビッグテック企業からの注目が高まっているようです。
私の投資仮説として、同社は一般に想像されるよりも、今後の成長見込みが良好で、事業の状況も改善しています。
そのため、私は、来年の予想フリーキャッシュフローの35倍という足元のバリュエーションは非常に魅力的な投資だと考えています。
そして、目標株価として、2026年初頭までに1株あたり65ドルと見込んでいます。
なぜイノデータ(INOD)?なぜ今なのか?
イノデータ(INOD)については十分に理解しています。
また、このコンサルティングビジネスに対して懸念点があることも承知しています。
それでも、過去の投資で大きな成果を上げたのは、当初は私が懐疑的だった銘柄で、後に私が強気に転じた時が多かったのです。
その例として、以前ペロトン・インタラクティブ(PTON)をポートフォリオに追加した際の私のコメントを思い出してください。
「これまで、私が最も成功した投資は、市場の投資家による、それらの企業への評価が変わる瞬間を見抜いた時に得られたものです。ここにこそ、大きなチャンスがあります。例えば、パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は、約90日間で簡単に40%のリターンを得ることができました。しかし、こうした投資がいつも上手くいくわけではありません。例えば、オースター(OUST)では、市場の評価が変わり始めたのは見極めたものの、売るタイミングを逃してしまいました。つまり、予測は正しかったものの、タイミングを誤ったのです。」
「そして、私は同社の目標株価として1株あたり8ドルと見ています。」
また、ペロトン・インタラクティブをポートフォリオに追加した際に執筆したレポートの全文に関心のある方は、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上より、下記のレポートをご覧いただければと思います。
ペロトン・インタラクティブ(PTON)今後の株価見通し:最新の2024年度第4四半期決算は業績好調で株価上昇!
上記の通り、私のインフレクション投資戦略(企業や産業が成長や変革の転換点である「インフレクションポイント」に差し掛かったときに投資を行う投資すること)は、投資家が企業の価値に対する認識を変えざるを得なくなるタイミングで最も成果を発揮します。
イノデータ(INOD)の短期的な見通し
イノデータ(INOD)は、AIモデルの学習用に高品質なデータを作成するデータエンジニアリングサービスを提供しており、特に「監督付きファインチューニング」データの作成が強みです。
これは、AIモデルが複雑なタスクを正確に実行できるよう支援するコンサルティング的な役割も担っています。
同社は、主要なテクノロジー企業にとって信頼できるパートナーとして、生成AIを活用した製品の改善をサポートしています。
顧客のニーズに素早く対応し、それぞれに合ったデータを提供することで、AI分野における重要なポジションを確立しています。
ここ最近、同社は大幅に成長し、年間の業績見通しも引き上げています。
この成長の原動力は、大手テクノロジー企業とのパートナーシップであり、生成AIに注力するこれらの企業とのプロジェクト数も増加し、新規顧客との契約も拡大しています。
そして、2024年にはさらなる成長が期待されています。
複数の大手テック企業がAIへの投資を増やす中で、同社もそれに伴って収益の成長が続く見込みです。
さらに、最近の連邦政府との契約獲得もあり、短期的な見通しは非常に明るいと言えます。
一方、同社は競争の激しいAIデータサービスやデータエンジニアリング市場において事業を展開しており、特に生成AI向けのデータ分野に注力しています。
この分野には多くの競合が存在し、AIのためのデータ収集やアノテーションサービスを提供しています。
また、新興のスタートアップも次々と市場に参入しており、生成AI向けのデータ需要が拡大するにつれて競争はさらに激しくなり、同社の強みであるカスタマイズサービスにも圧力がかかることが予想されます。
こうした状況を踏まえ、同社の基礎的な財務指標について見ていきましょう。
イノデータ(INOD)の最新の2024年第3四半期決算:2025年には売上高成長率が50%で安定する見通し
イノデータ(INOD)の売上高成長率(%)
(出所:筆者作成)
イノデータ(INOD)はコンサルティング業に似た性質を持ち、事業の勢いがあるときには成長率が非常に高くなりますが、勢いが落ちると成長も鈍化します。
ただし、現在の成長率が非常に高いことは大きな魅力です。
加えて、同社は今年に入ってから業績見通しを大幅に引き上げ続けています。
2024年度のガイダンスは以下の通りです。
・2023年第4四半期: 20%
・2024年第1四半期: 40%
・2024年第2四半期: 60%
・2024年第3四半期: 92%
このように、同社は非常に強い成長トレンドに乗っています。
とはいえ、2025年には成長率が多少落ち着き、前年比50%程度で推移すると想定しています。
それでも依然として非常に魅力的な水準です。
次に、同社のバリュエーションについて見ていきましょう。
イノデータ(INOD)のバリュエーション:予想フリー・キャッシュフローの35倍
私は、企業のバランスシートが投資判断の成否を大きく左右すると考えるインフレクション投資家です。
この考え方は少し極端かもしれませんが、勝てるかもしれない銘柄を逃しても、過信して損失を出すよりは良いと思っています。
短期的には市場の勢いが主に作用しますが、数ヶ月が経つと、企業の財務基盤が投資判断に大きな影響を及ぼすと考えています。
同社のバランスシートには純現金が2,000万ドル未満しかなく、これは多いとは言えません。
また、四半期報告の際、経営陣は投資家への株式希薄化を約4%程度検討していることを匂わせました(少し行間を読む必要はありますが)。
金曜日に株価が75%以上上昇したことを考えると、経営陣はこのタイミングを逃さず株式の希薄化を進める可能性が高いでしょう。
市場が株価を積極的に評価している今が絶好の機会と捉えているはずです。
一方で、同社はこれまで株主に対して過度な希薄化を行ってこなかった点も評価できます。
イノデータ(INOD)の四半期平均の希薄化後株式数
(出所:YCharts / Seeking Alpha)
この会社は長年小規模ながらも事業を継続しており、収益基盤が小さい中でも、過去数年間で株主価値の希薄化を極力抑えてきました。
むしろ、慎重な経営姿勢が見受けられるほどです。
また、私が銘柄を新たにポートフォリオに追加する際には、経営陣が自ら投資リスクを共有しているかを重視しています。
(出所:イノデータのSECへの提出資料 / DEF 14A)
ご覧の通り、この会社は一人の自己利益だけを追求する人物によって運営されているわけではありません。
さらに、最近取締役に就任したNick Toor氏は、経営チームには属していない点も評価できます。
また、CEOのJack Abuhoff氏が、上場企業としては控えめな報酬を受け取っている点も好感が持てます。
(出所:イノデータのSECへの提出資料 / DEF 14A)
さて、本題に入りますが、私が同社に対して強気になった理由は、2024年第3四半期にフリーキャッシュフローが大幅に増加したことです。
具体的には、2024年上半期にわずか200万ドルのフリーキャッシュフローを報告していましたが、第3四半期にはこれが1,200万ドルにまで増えました。
この結果、2024年通期でフリーキャッシュフローが2,000万ドルに達する可能性が見えてきました。
ここからが重要なポイントですが、2025年にはどのようなフリーキャッシュフローの成長を期待できるでしょうか?
仮に2025年のフリーキャッシュフローが4,000万ドルに達すると想定すると、株価は予想フリーキャッシュフローの35倍という評価になります。
そして、これは過度に割高なバリュエーションとは言えないと考えています。
2025年にはフリーキャッシュフローが大幅に増加すると予想していますが、現時点では慎重に見積もっておき、必要であれば後から上方修正する方針です。
イノデータ(INOD)への主な投資リスク
イノデータ(INOD)には特定顧客への依存度が高いというリスクがあります。
2024年第3四半期の詳細は不明ですが、2022年と2023年にそれぞれ売上の10%以上を占める顧客がいました。
ただし、これらの顧客は両年で異なり、顧客は一度サービスを受けると追加の依頼が少ない傾向にあるようです。
現在は、大手テック企業1社に依存していた状況から顧客基盤が広がっているため、まだ大きな問題ではありませんが、この契約サイクルの特性には引き続き注意が必要です。
さらに、同社が新たな製品ラインを既存の顧客に売り込めるかについても懸念があります。
現在提供しているサービスは基本的に単発的で、継続性が低いように見受けられるからです。
経営陣は成長に意欲的ですが、2025年以降も成長を続けるためには、同社がこの需要に対応できる体制を整えられるかどうかが鍵となります。
具体的には、優秀な人材の採用が必要となり、これが短期的な利益を圧迫する可能性もあるため、この点を注視しています。
イノデータ(INOD)に対する結論
イノデータ(INOD)の現在の評価は予想フリーキャッシュフローの35倍で、少し割高に感じるかもしれませんが、これはAIデータサービス分野での成長の加速と地位の強化を反映しています。
2024年上半期には200万ドルだったフリーキャッシュフローが、第3四半期には1,200万ドルに増加しており、同社が拡大するパートナーシップを効果的に活用していることが伺えます。
また、経営陣が慎重に株式の希薄化を管理し、株主価値に配慮している点も評価できます。
4%の希薄化は現在の勢いを活かし、投資家への負担を最小限に抑える絶好のタイミングと考えられます。
同社が今後も収益成長を維持し、2025年にフリーキャッシュフローをさらに拡大できれば、足元のバリュエーションには十分な魅力があるでしょう。
そのため、2026年初頭までの目標株価として65ドルを設定しており、達成する可能性は十分にあるのではないかと見ています。
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アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
📍テクノロジー&エネルギー担当
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