01/10/2025

インテル(INTC)の株価はなぜ下がっているのか?CESでの基調講演の分析を通じて同社の将来性に迫る!

the intel logo is shown on a white cubeウィリアム・ キーティングウィリアム・ キーティング
  • 本稿では、注目の半導体銘柄であるインテル(INTC)の「株価はなぜ下がっているのか」という疑問に答えるべく、最新のCESでの基調講演の分析を通じて同社の将来性を詳しく解説していきます。
  • インテルの2025年CES基調講演は「顧客志向」の重要性を強調し、新製品「Lunar Lake」や「Panther Lake」に焦点を当てたが、全体的には期待外れと評価されているように見えます。
  • 「Lunar Lake」の高コストが利益率に悪影響を与えており、今後の製品では従来型設計へ移行する方針が示されています。
  • インテルはAIPC市場での成長を目指しているが、非AIPC製品との競合が懸念され、PC市場全体の成長も限定的であるように見えます。

インテル(INTC)のCESでの基調講演に関して

2025年のCESでのインテル(INTC)の基調講演には正直あまり期待していませんでした。そのため、驚くことも失望することもなく、淡々とした印象で終わりました。基調講演の幕を開けたのは、インテルの共同暫定CEOであるミシェル・ジョンストン・ホルサウス(MJ)。彼女は冒頭から、かつての「Intel Inside」キャンペーンを彷彿とさせる「AI Inside」というキャッチフレーズを掲げ、どこか懐かしさを感じさせるプレゼンを展開しました。

講演全体は約40分間にわたり行われましたが、MJが登壇したのは冒頭の10分間のみ。その後、クライアント・コンピューティング・グループ担当のSVP、ジム・ジョンソンがバトンを引き継ぎました。そして講演の終盤には、MJが再び短時間ながら登場し、締めくくりの挨拶を行いました。

このイベントを一言でまとめるなら「AIPC」。さらにもう一つ言葉を加えるとすれば、それは「顧客」でしょう。この基調講演中、「顧客」という言葉はなんと35回も使われました。MJは現在のインテルが抱える問題の原因として「顧客志向の欠如」を挙げており、顧客の声を聞くことの重要性を繰り返し強調していました。

私が1992年1月にインテルに入社した際、新入社員研修で紹介されたインテルの6つの価値観の一つに「顧客志向」がありました。現在ではその名称が「カスタマーファースト」に変わっていますが、その変更がいつ行われたのかは正確には覚えていません。ただし、インテルの長い歴史を振り返ると、この価値観が社内で本気で重視されていたとは言い難いのは周知の事実です。むしろ、「顧客」という言葉を「傲慢」という言葉に置き換えた方が、インテルの実際の文化を的確に表していると言えるかもしれません。そして残念ながら、この傾向は今でも大きく変わっていないように思います。

少し脱線しましたが、2025年のCESでインテルから学んだことに話を進める前に一つ補足しておきます。現在、インテルに対する批判的な意見が多いのは事実ですが、それでも同社のPC事業は依然として非常に大きな収益源であり、この重要な市場セグメントで圧倒的な優位性を保っています。また、プロセッサの設計も非常に競争力があり、ついにチップレット方式を採用したことで改善が見られます。ただし、まだ課題も多く、例えば「Lunar Lake」の設計は優れていますが、オンチップメモリ設計の影響で製造コストが非常に高くなっています。

クライアント部門が抱える問題は、TSMC(TSM)への製造委託によって利益率が大幅に圧迫されている点です。この問題は、クライアント部門のコスト削減や製造の内製化、あるいはその両方によって解決可能でしょう。

では、2025年のCESでインテルから得た注目すべきポイントを詳しく見ていきましょう…。


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MJは基調講演の冒頭で、「顧客の期待に応える」というテーマに何度も触れる姿勢を示しながら、講演をスタートさせました。

(原文)In my new role as the dual and co-CEO of Intel and CEO of Intel Products, my number one priority is to ensure that we're putting our best foot forward so that we can do everything that our customers expect from us. So first and foremost, this requires a renewed focus on creating world class products whether that spans client, edge, networking, data center and of course AI.

(日本語訳)インテルの共同暫定CEOとインテルプロダクツのCEOという新たな役割を担う中で、私が最優先すべきことは、顧客の期待に応えるために全力を尽くすことです。そのためには、クライアント、エッジ、ネットワーキング、データセンター、そしてもちろんAIを含む、あらゆる分野で世界最高水準の製品を生み出すことに改めて注力する必要があります。

続けて、彼女の本音や考え方が垣間見える非常に興味深い一面を示しました。

(原文)The scale of Intel's installed base combined with the advantages of our x86 architecture unlock compelling differentiators for all of us in the marketplace

(日本語訳)インテルの広範な導入実績とx86アーキテクチャの強みが融合することで、市場において他にはない魅力的な差別化を実現しています。

要するに彼女の言いたいことは、「私たちは圧倒的なスケールとx86という強みを持っているのだから、この30年間続けてきた現状をそのまま受け入れましょう」ということです。

これでは、彼女のリーダーシップの下でインテルの文化に大きな変化が起こる可能性は低いと思われます。ただ、彼女がインテルで30年以上のキャリアを持つベテランであることを考えれば、これは驚きではないでしょう。

その後、彼女は「顧客の声を聞くことこそが長期的成功への最善の道」であると強調し、この姿勢をさらに前面に押し出しました。

(原文)Everything that we do at Intel is in service of our customers and our partners, all of you. The role of listening to their needs then building great products to meet them we have found is the surest path to long-term success but the real magic happens when we come together and raise the bar for the industry as a whole.

(日本語訳)インテルのすべての取り組みは、お客様やパートナーである皆様のために行われています。お客様のニーズに耳を傾け、それを満たす優れた製品を作り上げることが、長期的な成功への最善の道であると私たちは考えています。しかし、真の革新は、私たちが一丸となり、業界全体の基準を引き上げるときにこそ実現します。

これほど皮肉な話もありません。現在のインテルの状況は、まさにこれとは正反対の行動を取り続けてきた結果だと言えるでしょう。

続けてMJは、この「理想的な顧客パートナーシップ」に基づく成功例をいくつか紹介しました。その最初の例として挙げられたのが「Lunar Lake」でした。

(原文)These are our flagship products for Lunar Lake that you can see up on the table over here that we launched. These are consumer-based products that we launched last year with three of our major partners HP, Dell and Lenovo and you can see many other incredible devices by all of our partners around the room. These are high quality premium devices that leverage our Intel Core ultra processor to deliver unmatched AIPC experiences

(日本語訳)こちらが「Lunar Lake」の主力製品で、テーブル上に展示されています。これらは昨年、HP、Dell、Lenovoという3つの主要パートナーと共に発売したコンシューマー向け製品です。会場内を見渡せば、他のパートナーが手掛けた素晴らしいデバイスも多数ご覧いただけます。これらの製品は、インテルのCore Ultraプロセッサを搭載し、他にはない優れたAIPC体験を提供する高品質なプレミアムデバイスです。

以前にも言ったように、Lunar Lakeは良い製品です。しかし、問題は、粗利益の観点から見ると非常に厳しく、現在同社が抱えている問題の一因となっていることです。こちらが、元CEOのパット・ゲルシンガーが2024年度第3四半期の決算発表でLunar Lakeについて語った内容です。

(原文)That said, a volume product and a volume industry like the PC industry, you don't want to have volume memory going through that channel. It's not a good way to run the business.

(日本語訳)とはいえ、PC業界のような大量生産が基本の業界において、大量のメモリをその経路で扱うのは適切とは言えません。それはビジネスの運営方法として望ましくないやり方です

(原文)So, it really is, for us, a one-off with Lunar Lake. That will not be the case with Panther Lake, Nova Lake and its successors as well. We'll build it in a more traditional way with memory off-package and the CPU, GPU, NPU and I/O capabilities in the package. But volume memory will be off-package in the road map going forward.

(日本語訳)つまり、「Lunar Lake」は特例であり、今後の「Panther Lake」や「Nova Lake」、その後継モデルでは同じ方法を採用することはありません。これらは、より従来型の設計手法を採用し、メモリはパッケージ外に配置しつつ、CPU、GPU、NPU、I/O機能をパッケージ内に統合します。今後のロードマップでは、大量のメモリはパッケージ外に配置する方針で進めていきます。

(原文)And we won't have this kind of impact that we're dealing with for '25 in the margin structure, specifically around Lunar Lake

(日本語訳)また、「Lunar Lake」に関連して2025年に直面しているような利益率への影響は、今後は生じない予定です。

この事実が決算発表の場で明らかにされたとき、多くの人にとって衝撃的な内容でした。「Lunar Lake」という言葉はセッション中に合計15回も登場しましたが、結論として、「Lunar Lake」の設計は2025年を通じてインテルの粗利益率に負担をかけ続けるという厳しい現実が浮き彫りになりました。それにもかかわらず、MJは「Lunar Lake」を成功した製品開発の代表例として取り上げ、前向きにアピールしました。まるでインテルの「おとぎ話」の一章のようです。

PC市場の成長についての議論の中で、MJは3つの成長要因を挙げましたが、そのうち最初の要因は、実際には成長要因とは言えないものでした。

(原文)We believe that the PC market opportunity will be driven by three key factors. First a large and growing TAM. According to IDC the market is going to grow four percent this year. That's the largest since covid in 2021. Second you'll hear a little more about this later we've got a massive Windows upgrade cycle and third, major technology transitions driven by the rise of the AIPC.

(日本語訳)私たちは、PC市場の成長は3つの主要な要因によって促進されると考えています。まず1つ目は、拡大を続ける大規模なTAM(総アドレス可能市場)です。IDCの予測によれば、今年の市場は4%成長する見込みで、これは2021年のコロナ禍以来最大の伸びとなります。次に、後ほど詳しく説明しますが、大規模なWindowsのアップグレードサイクルがあります。そして3つ目は、AIPC(人工知能パーソナルコンピューティング)の普及がもたらす大規模な技術革新です。

IDCが2025年のPC市場(おそらく出荷台数ベース)の成長率を4%と予測していることについて、これは明らかに「成長要因」とは言えません。予測が正しい可能性はありますが、所詮それは予測であり、実際の成長要因ではありません。実際の成長要因として挙げられる2つのうち、最も説得力があるのはWindows 11のアップグレードサイクルです。一方で、AIPCが成長を牽引するという期待は2024年後半には実現しませんでした。むしろ、2024年後半のPC出荷台数の成長率は大幅に鈍化し、最終的にはせいぜい一桁前半にとどまる見込みです。

私がこのPC市場のTAM(総アドレス可能市場)成長について触れる理由は、2023年1月にインテルが開催した、現在では皮肉交じりに語られるウェビナーに遡ります。このウェビナーのプレゼン資料はこちらです。MJは当時インテルのクライアントグループの責任者として、このウェビナーで共同プレゼンターを務めました。以下はそのプレゼン資料から重要な2枚のスライドです:

MJとそのチームは、2023年のTAMを中間値で2億8250万台と予測していましたが、実際のTAMは2億5900万台にとどまりました。この約10%の差は一見それほど大きな問題に見えないかもしれませんが、これが同社の設備投資計画(CapEx)の基準として使われ、その結果がどうなったかは誰もが知るところです。

ここでMJはジム・ジョンソンにマイクを渡し、彼は商用顧客、いわゆるエンタープライズ市場向けの「Lunar Lake」のバージョンを発表しました。インテルがこの市場で約80%のシェアを持つと説明しつつ、なぜかVPro(インテルのエンタープライズ向けリモート管理ソフトウェア)を強く推していました。その理由は彼自身にしか分からないことでしょう。

(原文)Our Vpro manageability solutions have been battle tested to get businesses back up and running even in challenging situations like we experienced just last summer some call it blue Friday which was a sobering day for businesses around the world.

(日本語訳)私たちのVPro管理ソリューションは、実践の中で鍛えられ、困難な状況下でも企業の業務を迅速に復旧させる力を発揮してきました。昨年の夏に起きた、世界中の企業に衝撃を与えた「ブルー・フライデー」と呼ばれる日でも、その実力を証明しました。

VProはすでに約20年間存在している技術であり、このタイミングでエンタープライズPCのアップグレードを促すための売り文句として持ち出すのは少し奇妙に思えます。ジムは、大手ITソリューションプロバイダーとされるCDWという会社の担当者を招き、VProについて語らせました。その中で、すでにVProを導入していたにもかかわらず、その存在に気付いていなかった企業を支援したという、少し珍しい事例を紹介しました。CDWはその企業にVProをどのように有効化するかを教えたそうです。

(原文)One example: a customer of ours, one of the Nation's largest home health care providers, was in the market for a new remote monitoring and management tool. CDW was able to uncover the unique value that V pro brings and even better news it was already built into the laptops the customer had purchased. CDW helped activate the V pro for them and the results have been excellent..

(日本語訳)例えば、国内最大級の在宅医療サービス提供企業の一つであるお客様が、新しいリモート監視および管理ツールを探していました。そこでCDWがVProの持つ独自の価値を見出し、さらに驚くべきことに、その企業がすでに購入していたノートパソコンにVProが内蔵されていることが分かりました。CDWはそのVProを有効化する支援を行い、結果として非常に優れた成果を得ることができました。

このメッセージは、おそらくリモートPC管理が可能であることを知らない大企業のIT部門を対象としたものだったのでしょう。その場合には非常に役立ったと思いますが、それ以外の場面ではあまり効果的ではなかったかもしれません。その後、ジムは「過去20年間で最大のVProプラットフォームのアップグレード」を発表しました。

(原文)we're excited to announce the biggest upgrade to our Vpro platform in two decades featuring all new Vpro Fleet Services. It does two things that are critically important. First it moves from an IT managed on-prem server to industry standard cloud tools reducing deployment friction. This takes set up time from days and days to literally minutes and secondly, we're moving from one to one remediation to one to many radiation remediation

(日本語訳)過去20年間で最大のVProプラットフォームのアップグレードを発表できることを大変嬉しく思います。その目玉となるのが「VPro Fleet Services」です。この新機能は、特に重要な2つの点を実現します。まず、IT部門が管理するオンプレミスサーバーから業界標準のクラウドツールへと移行することで、導入時の手間を大幅に削減します。これにより、設定時間がこれまでの数日からわずか数分に短縮されます。次に、これまでの「1対1」の修復対応から「1対多」の対応へと進化することです。

次に、ジムがWindows 11とマイクロソフト(MSFT)について話す番となりました。

(原文)our deepening partnership with Microsoft we worked closely to accelerate the enterprise transition to Windows 11 and new technologies enabled with AI

(日本語訳)マイクロソフトとのパートナーシップをさらに深めながら、Windows 11への企業移行を加速し、AIを活用した新しい技術の導入を共に推進してきました。

彼は、両社の深まる関係について話してもらうために、マイクロソフトのPavan Davuluri氏を招待しました。

(原文)We are absolutely proud about our long standing partnership with Intel driving innovation and delivering compelling solutions for our customers. Last year we introduced the CoPilot+ PCs for Lunar Lake for consumers and today it's exciting to announce CoPilot+ PCs with Lunar Lake for commercial customers.

(日本語訳)私たちは、インテルとの長年にわたるパートナーシップを通じて、イノベーションを推進し、お客様に魅力的なソリューションを提供してきたことを非常に誇りに思っています。昨年、消費者向けに「Lunar Lake」搭載のCoPilot+ PCを発表しましたが、今日は商用顧客向けの「Lunar Lake」搭載CoPilot+ PCを発表できることをとても嬉しく思います。

予想通り、マイクロソフトがクアルコム(QCOM)と提携して初のCoPilot+ PCを提供する件については、全く言及されませんでした。この話題については、こちらで詳しく説明しています。本稿への理解を深めるために、併せてご覧いただければと思います。

グローバルなテクノロジー業界は、まさに弱肉強食の世界ですね :-) それでも、マイクロソフトとインテルは引き続き、CoPilot+ PCのコンセプトを推進するために互いを頼りにするでしょう。インテルはできるだけ多くのCPUを販売する必要があり、マイクロソフトは莫大なAI投資から収益を上げ始める必要があります。以下は、Pavan氏が語ったCoPilot+ PCの特徴についての簡単な説明です。

(原文)For sure and AI is transforming the workplace today and Microsoft is building windows to be the platform for business productivity we're increasing productivity by helping employees find information faster simplify workflows and just improve collaboration across the board improved Windows search on CoPilot+ PC helps employees find content faster by bringing together AI powered search across the cloud and local files on your PC.

(日本語訳)確かに、AIは職場環境を大きく変革しています。マイクロソフトは、Windowsをビジネスの生産性向上のためのプラットフォームとして構築しており、従業員が情報をより迅速に見つけ、業務フローを簡素化し、全体的なコラボレーションを向上させることで、生産性を高めています。CoPilot+ PCの改良されたWindows検索機能では、クラウドやPC内のローカルファイルをAIで統合的に検索することで、従業員が必要なコンテンツをさらに迅速に見つけられるようサポートします。

(原文)Click To Do which helps employees get things done faster by connecting them with AI actions based on the context of what is on their desktop. Microsoft 365 CoPilot is transforming business workflows it's just a click away with the complete key and it helps summarize text draft responses and just catch up on things and employee might have missed and of course the best teams collaboration is on CoPilot+

(日本語訳)「Click To Do」は、デスクトップ上のコンテキストに基づいてAIがアクションを提供し、従業員が効率よくタスクを進められるようサポートします。また、Microsoft 365 CoPilotはビジネス業務フローを革新し、わずかワンクリックで利用可能です。これにより、テキストの要約や返信の下書き作成、従業員が見逃した内容の確認などが簡単に行えます。そしてもちろん、最高のTeamsコラボレーション体験もCoPilot+で実現します。

ここで注目すべきは、Pavan氏が従業員が情報を迅速に見つける支援について説明する際に、「Recall(リコール)」という言葉を避けている点です。これは、2024年5月にこの機能が発表された際の混乱を踏まえ、マイクロソフトが慎重な姿勢を取っているからかもしれません。

「Recall」に関する最新の情報は、2024年11月22日のこちらのリンクより確認できます。

(原文)We’re excited to release the first preview of Recall to our Windows Insider community. Recall is an entirely new way to search for things you’ve seen or done on your PC securely. With the AI capabilities of Copilot+ PCs, it’s now possible to quickly find and get back to any app, website, image, or document just by describing its content.

(日本語訳)私たちは、Windows Insiderコミュニティ向けに「Recall」の初期プレビュー版をリリースできることをとても嬉しく思います。Recallは、PC上で閲覧したり操作したりした内容を安全に検索する全く新しい方法です。Copilot+ PCのAI機能を活用することで、アプリ、ウェブサイト、画像、ドキュメントなどの内容を言葉で説明するだけで、それらを素早く見つけ出して再利用できるようになりました。

正直なところ、私はCoPilot+ PCにはあまり期待を持てません。マイクロソフトは、通常のPCではできないようなCoPilot+ PCならではの価値ある機能を見つけ出すのに苦労しているように感じます。

最後に、再びMJが登場し、「Panther Lake」がいかに素晴らしいかを語り、締めくくりました。

(原文)Panther Lake our lead product on Intel 18A will launch in the second half of this year it will take everything you love about lunar lake all the advances in the architecture to the next level we have systems already running Panther Lake and we're sampling it across all of our major customers already many of them are here at CES many are in the audience today so thank you for joining us and as our CEO of Intel products I’m customer zero for Panther Lake on Intel 18A and I have to tell you I love what I see. 2025 is and will be a pivotal year for Intel

(日本語訳)「Panther Lake」は、Intel 18Aプロセスを採用した主力製品で、今年後半に発売予定です。「Lunar Lake」の魅力やアーキテクチャの進化をさらに次の段階へと押し上げる製品です。現在すでに「Panther Lake」を搭載したシステムが稼働しており、主要なお客様向けにサンプル出荷を行っています。CESに参加されている多くのお客様もその中に含まれており、今日この場にいらっしゃる皆さまには心から感謝申し上げます。インテルプロダクツのCEOとして、私は「Panther Lake」搭載のIntel 18Aの最初のユーザーでもありますが、これまでに見てきた成果には非常に満足しています。2025年はインテルにとって極めて重要な転換点となる年であり、これからもその意義は変わらないでしょう。

MJの最後の一言には、確かに納得させられるものがありました!

まとめ

今回のCESは、おそらくインテル(INTC)史上最悪の内容だったかもしれません。それほどまでにひどかったということです。今回の発表は、仮にゲルシンガー氏がまだCEOだったとしてもほぼ同じだっただろうと思われますが、「顧客」という言葉が35回も言及された点が唯一の違いかもしれません。

インテルは、少なくともクライアント部門において、AIPCによる復活を切望しているように見えます。良い点を挙げるなら、今年は多くのAIPCが出荷される見込みで、それが市場の大半を占めることです。しかし、悪い点としては、AIPCが非AIPC製品を食い合うだけに終わる可能性が高いことです。たとえIDCが予測する2025年のPC出荷台数が前年比4%成長するという最良のシナリオが実現したとしても、それほど大きな期待を抱ける話ではありません。

市場もインテルのCESでのパフォーマンスにはあまり反応せず、同社の株価は3.36%下落しました。

(出所:Yahoo Finance)

奇妙なことに、エヌビディア(NVDA)の株価はほぼ同じ割合で上昇しました。

(出所:Yahoo Finance)

インテルは1月23日(木)に2024年第4四半期の決算を発表します。共同暫定CEOのもう一人であるデイビッド・ジンスナー氏が何を語るのか、注目してみましょう…。

その他のインテル(INTC)に関するレポートに関心がございましたら、こちらのリンクより、インテルのページにてご覧いただければと思います

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さらに、足元では、UBSグローバルテクノロジーカンファレンスにおけるインテルの役員の発言や足元で同社の株価が軟調な理由に関して下記のレポートも執筆しておりますので、併せてご覧いただければと思います。

UBSグローバルテクノロジーカンファレンス

インテルの株価が軟調な理由とは?


アナリスト紹介:ウィリアム・キーティング

📍半導体&テクノロジー担当

キーティング氏のその他の半導体&テクノロジー銘柄のレポートに関心がございましたら、こちらのリンクよりキーティング氏のプロフィールページにてご覧いただければと思います。


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