強気パランティア・テクノロジーズすべて表示パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の目標株価は105ドル?エヌビディアとの比較を通じて同社の将来性に迫る!
ジェームズ・ フォード- 本稿では、米国株を代表する大手テクノロジー企業であるエヌビディア(NVDA)とパランティア・テクノロジーズ(PLTR)の成長軌道を比較することで、同社の将来性と目標株価に関して詳しく解説していきます。
- パランティア・テクノロジーズの株価は急上昇しており、AI分野での技術革新が注目されていますが、割高との見方もあります。
- 同社の技術は企業の効率化に貢献しており、2022年のエヌビディアと似た成長の可能性があるように見えます。
- 同社は企業向けソフトウェア市場への参入を進めており、2030年には大幅な成長が期待され、長期的な目標株価として105ドルに達成する可能性もあると見ています。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)に関して
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価はこの1ヶ月で急上昇し、現在は40ドルを超えています。
私は以前から同社に対して強気で、この銘柄は私のポートフォリオの1つである「YOLOポートフォリオ」の定番銘柄でもあります。
YOLOポートフォリオの詳細に関心のある方は、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上で下記のレポートをご覧いただければと思います。
【2024年8月】YOLOポートフォリオ・アップデート:2024年度第2四半期決算後に注目の米国株とは?
しかし、足元の同社の上昇は行き過ぎなのでしょうか?
また、同社の現実的な目標株価はどれくらいなのでしょうか?
さらに、同社がなぜこれほど革新的なのか、その理由とは何なのでしょうか?
以下では、私が今日のパランティア・テクノロジーズが2020年のエヌビディア(NVDA)と共通点があると感じる理由について説明していきます。
この企業はAI分野で大きな変革をもたらしており、今後、収益と売上が急増する可能性があると見ています。
また、次章では、リスクが高いながらもリターンが期待できる投資機会を探る私のポートフォリオの1つである「YOLOポートフォリオ」のアップデートについても触れます。
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パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の足元の株価上昇
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価は過去1年間で144%以上も上昇しました。
8月の安値からは、実に倍以上の値上がりを見せています。
(出所:Seeking Alpha)
この急上昇の背景には、同社が次々と新しい契約やパートナーシップを結んだことがあります。
そして、米国のWedbush証券のアナリストである、ダン・アイブス氏は、パランティア・テクノロジーズに関して下記のように述べています。
(原文)New and existing customers across the commercial and federal landscapes continue signing up for multiple aspects of the PLTR tech stack based on our recent checks as the company introduces new valuable use cases to customers with more organizations seeking to drive efficiencies on the back of AI,
(日本語訳)最近の調査によると、商業や政府部門の新規および既存の顧客が、同社の技術スタックの様々な機能を活用し続けています。これは、同社がAIを活用して業務効率を向上させたいとする企業に対し、より価値のあるソリューションを提供しているためです。
(出所:Seeking Alpha)
同社の独自の価値を詳しく説明すると長くなるので、ここでは簡単にまとめます。
同社の技術、特に人工知能プラットフォーム(AIP)はAIの世界に革命を起こしています。
同社の「オントロジー(ある分野における概念や関係を体系的に整理し、定義するためのモデルやフレームワークのこと)」は、デジタル上で現実の資産を定義する技術で、AIの活用を大規模言語モデル(LLM)の枠を超えて広げ、実際の問題解決や企業の大幅なコスト削減を実現しています。
(原文)And as far as I can tell, we're really the only company to figure out how to help our customers get beyond chat, leveraging the investments that we've made in ontology, really harnessing this pattern of implementation where you're taking unstructured inputs and turning them into structured actions and outputs that drive economic value in the enterprise.
(日本語訳)さらに、私たちの知る限りでは、弊社だけが、顧客が単なるチャットの枠を超え、AIの導入をさらに進められるよう支援しています。私たちは「オントロジー」への投資を活用し、無構造なデータを構造化されたアクションやアウトプットに変換し、それが企業に経済的な価値をもたらすパターンを確立しました。
(出所:パランティア・テクノロジーズの2024年度第1四半期決算説明会)
私は以前からパランティア・テクノロジーズに強気であり、インベストリンゴのプラットフォーム上でも何度も述べてきましたが、同社は現在、大きな変革期にあり、利益率の拡大と商業分野での採用が転換点に達しています。
同社に関する詳細は私の下記のレポートをご覧ください。
パランティア(PLTR)の将来性:2024年9月23日のS&P 500指数への組み入れを受けて株価は大幅上昇も割高?
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)強気:2024年のカタリスト・強気材料と今後の株価見通し・将来性(Palantir)
株価はすでに大幅に上昇しており、割高だと言う人も多いでしょう。
しかし、2023年にエヌビディアの株価が3倍になったときも同じことが言われていましたが、その後さらに3倍に伸びるチャンスを逃した人も少なくありませんでした。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)とエヌビディア(NVDA)の比較
少し過去を振り返ってみましょう。
2022年、エヌビディア(NVDA)の株価は分割後でわずか11ドル程度でした。
(出所:TrendSpider)
当時はインフレが急上昇し、テクノロジーセクターは市場で最も嫌われていました。
エヌビディアも業績が低迷しており、EPS(1株当たり利益)は減少し、わずかに利益を出すのがやっとという状況でした。
ところが、その後売上が急増し、利益率も拡大し、株価は急騰。
多くの投資家やアナリストが驚く中、エヌビディアのPER(株価収益率)は200を超えました。
しかし、さらに面白いことが起こりました。
四半期ごとに利益が倍増するにつれ、PERは逆に下がり始め、それがさらに株価の上昇を後押ししました。
結果的にエヌビディアは10倍のリターンをもたらしたのです。
では、パランティア・テクノロジーズ(PLTR)はどうでしょうか?
(出所:TrendSpider)
エヌビディアと同じように、パランティア・テクノロジーズもEPSが減少し、利益を出していない時期がありました。
そのため、PERも不安定で、ある時点ではマイナスの利益を反映していました。
しかし、最近では、EPSと株価が共に上昇し、PERも安定してきています。
この動きは、パランティア・テクノロジーズの財務状況が改善し、同社の評価がより予測可能になりつつあることを示しています。
これはエヌビディアが回復期にたどった道と非常によく似ています。
現在、パランティア・テクノロジーズはエヌビディアと同様に割高と見られており、PERは80を超えています。
しかし、市場のアナリストたちは同社の収益と利益の成長スピードを大きく見誤っている可能性があると考えています。
そして、パランティア・テクノロジーズには、2022年当時のエヌビディアと同じ特性があると見ています。
・独自の技術
・広大なターゲット市場(TAM)
・利益率拡大のポテンシャル
パランティア・テクノロジーズのバリュエーションと目標株価
現在、Seeking Alphaのデータによると、市場のアナリストはパランティア・テクノロジーズ(PLTR)が2030年までに2桁成長を続け、10年末には売上が80億ドルに達する可能性があると予測しています。
(出所:Seeking Alpha)
これまでは、同社の売上の大部分が政府関連でしたが、AIPの登場により状況は一変しました。
今や同社は、企業向けソフトウェアという6000億ドル規模の市場に直接参入しています。
(出所:Spherical Insights)
この市場はSAP(SAP)やマイクロソフト(MSFT)といった大手企業が主導しており、企業が必要とするあらゆるソフトウェアアプリケーションを提供しています。
私の考えでは、初期のAIPユーザーからのフィードバックが正しければ、パランティア・テクノロジーズはこの市場で大きなシェアを獲得する可能性があると見ています。
仮に同社が2030年までにこの市場のわずか5%を獲得できた場合、売上は500億ドルに達することになります。
しかし、もっと保守的に見積もったとしても、同社は依然として大幅に割安であるように見えます。
(出所:Alpha Spread)
上記のDCF法によるバリュエーション分析では、パランティア・テクノロジーズが115億ドルの売上を達成すると仮定しています。
これはERP(Enterprise Resource Planning:企業の業務を統合的に管理するためのシステムやソフトウェアのこと)市場の3%未満に相当します。
さらに、利益率の大幅な拡大も見込んでいますが、これは妥当だと考えています。
AIPは基本的にソフトウェアであり、同社も他のソフトウェア企業と同様の利益率を達成できると見ているためです。
(出所:Alpha Spread)
これらの前提に基づくと、同社の目標株価は約105ドルとなります。
最後に
もしパランティア・テクノロジーズ(PLTR)がAIPで企業向けソフトウェアに革命を起こすなら、この目標は非常に現実的だと思います。
エヌビディア(NVDA)の時と同様、多くのアナリストがこの変化に気づくのが遅れているように感じますが、過去1ヶ月で株価が50%以上上昇していることから、一部の投資家はようやく気づき始めているようです。
私は長い間、リスクの高いリターンを狙う「YOLOポートフォリオ」で同社を保有しています。
YOLOポートフォリオは9月に14%のリターンを記録し、スタート以来S&Pを上回るパフォーマンスを発揮しています。
そして、次章では、以下について解説します。
・YOLOポートフォリオに新しく追加した銘柄
・あるアルトコインを売却する理由
・今注目の銘柄
・今後ポートフォリオに加える可能性のある銘柄
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
是非、インベストリンゴのプラットフォーム上で、私の他の分析レポートもご覧いただければと思います!
※続きは「【2024年10月】YOLOポートフォリオ・アップデート:ソラナ(SOL)やメタ・プラットフォームズ(META)が好調!」をご覧ください。
また、その他のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)のレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、パランティア・テクノロジーズのページにてご覧いただければと思います。