やや強気インベスコ S&P 500 等ウェイト ETF【最新】米国株の今後の見通し / RSP / 強気:強気派が勢いを増している
ローレンス・ フラー- 2024年第1四半期のS&P500種指数の10%以上の上昇は、年残りの上昇を示唆し、金融環境の緩和や景気指標の改善がこれを支持しているように見える。
- 消費者心理の改善、インフレ期待の低下、および製造業や住宅市場の好転が経済の強さを示し、株価の更なる上昇が期待される。
主要市場平均の第1四半期の驚異的なパフォーマンスは、2024年の残り期間にも極めて良い兆しを示している。
バロンズ紙によると、1950年までさかのぼると、S&P500種指数が第1四半期に10%以上上昇した場合、残りの3四半期では91%が上昇し、平均上昇率は6.5%に達する。
量的な好材料はこれだけにとどまらないが、さらなる上昇を期待する前に、この強気相場を支える勢いが強まっていると私が考える理由をおさらいしておこう。
まず、金融情勢は複数の面で再び緩和しており、これは今後数カ月のリスク資産価格にとって極めて強気であると同時に、景気拡大を後押しするものである。
また、製造業や住宅市場では好転が見られ始めており、コンファレンス・ボードの景気先行指数が極端なマイナス水準から上昇に転じているのもそのためだ。
消費者心理が3月に急上昇し、2021年以来の高水準に達したのもこのためだ。
加えて、消費者の今後1年間のインフレ期待は2.9%に低下し、5-10年の期待は2.8%に低下した。
以上より、上述の指標は正しい方向へ、より確実に進んでいると言える。
さらに、ミシガン大学の調査によれば、消費者の個人的な経済状況や景気見通しに対する見方が、過去2年間で見られなかった水準まで改善したのはこのためだ。
こうした見方を裏付けるように、FRBが好んで使用するインフレ指数が年率換算で12ヵ月連続で低下した。
コア個人消費支出(PCE)価格指数は1月の2.9%から2月は2.8%に低下し、過去3年間で最低となった。
最も重要なのは、エネルギーと住宅を除いたサービスのスーパーコア指数が2月にわずか0.2%上昇したことである。
多くのアナリストは先月、1月のスーパーコアの0.7%の急上昇はディスインフレ傾向の終焉だと誤って主張した。
しかし、それは新年度の始まりに伴う季節性による異常現象であった。
ディスインフレ・トレンドは明らかに継続している。
そしてこれが、パウエル議長が金曜日に、直近の報告書は「我々が見たいものに沿っている」と述べた理由である。
FRBが2022年3月に短期金利の引き締めを開始する前よりも金融環境が緩んでいる現在、多くの投資家はインフレの再燃を過度に懸念している。
今年後半に経済がソフトランディングするためには金融環境の緩和が必要だが、インフレを懸念する人々は、生産性上昇によって単位生産量あたりの労働コストが低下し、経済成長が持続していることもディスインフレであることを認識していないように思える。
実際に、これは1990年代半ばに起きた、最後のソフトランディングをもたらした現象である。
人工知能は、当時インターネットが果たしたのと同じような役割を、現在も果たしているのではないだろうか。
このような類似性と、一握りのメガ・キャップ・テクノロジー銘柄の輝かしい業績が、特に2023年に本格的な強気相場が始まると予想できなかった人々の間で、株式市場のバブルの恐怖を高めている。
しかし、今日の市場は1990年代後半とは似ても似つかない。むしろ1990年代半ばに近い。
だからといって、今年末や2025年に、この市場の一部や全体がバブルの領域に近づかないとは限らない。
しかし今のところ、割安銘柄が強気相場に加わり始めており、株価の幅(上昇している銘柄数)は拡大している。
そして、これは市場の強さの兆候である。
S&P500種指数が過去5ヶ月のように5ヶ月連続で1%以上上昇した場合、その後の6ヶ月および12ヶ月の将来リターンは素晴らしいものであったとBespokeは指摘している。
今後、1ヶ月、或いは、3ヶ月間の間で反落する可能性はあるが、昨年10月以来S&P500が25%上昇したことを考えれば、驚くことではない。
最も印象的なのは、1945年以来13度目となるこの稀なパフォーマンス発生後の12ヶ月間の勝率が100%であったことである。
サイクルのこの時点では、私は市場と経済の見通しについてこれ以上楽観的になることはできないだろう。
しかし、実際には、足元の上昇を踏まえると、12~18ヶ月前の時点程は大きな利益を得るチャンスは明らかにないだろう。
確実性が増すにつれて、市場価格はその展開を反映する。
私が楽観的でいられるのは、この景気拡大と強気相場の活力に穴を開けようとする識者やストラテジストの悲観論がいまだに蔓延しているからである。
彼らは明らかに木を見て森を見ずだというのが現状であろう。
以上より、経済指標の変化率が頭打ちになるまでは、主要市場の株価指数は高値圏で推移し、ソフトランディングを達成すると私は見ている。