テラダイン(TER)の将来性:最新の2024年3Q決算は市場予想を上回るも、ガイダンスが期待を下回り株価は10%超下落!
ダグラス・ オローリン- 本稿では、注目の米国半導体銘柄であるテラダイン(TER)の2024年10月23日に発表された最新の2024年第3四半期決算の分析を通じて、同社の将来性を詳しく解説していきます。
- 2024年第3四半期決算では、業績が市場予想をやや上回ったものの、モバイル分野への偏重とHPC分野への関与不足が影響し、成長に課題が見られました。
- 2024年第4四半期のガイダンスは、市場の期待を下回る結果となり、決算後に株価は10%以上の大幅下落となっています。
- アップルのモデム供給の変化が見込まれ、モデムの供給元がiOSとAndroid両方でシフトする可能性が示唆されています。
テラダイン(TER)の最新の2024年度第3四半期決算発表に関して
テラダイン(TER)は2024年10月23日に最新の2024年度第3四半期決算を発表しており、市場予想を上回る着地も業績は振るいませんでしたが、これは同社の事業分野のバランスが影響しています。
現在、同社はモバイル分野に重点を置きすぎており、HPC(特にエヌビディアのGPU関連)への関与が少ない状況です。
他の半導体分野のプレイヤーが非常に活況な中で、今回のガイダンスはややばらつきがあり、期待を下回る内容となりました。
結果として、決算発表後、株価は10%を超える大幅な下落となっています。
2024年度第3四半期決算実績
・Non-GAAPベースのEPS:0.90ドル(FactSet予想:0.78ドル)
・売上高:7億3,730万ドル(FactSet予想:7億1,640万ドル)
2024年度第4四半期ガイダンス
・Non-GAAPベースのEPS:0.80ドル~0.97ドル(FactSet予想:0.88ドル)
・売上高:7億1,000万ドル~7億6,000万ドル(FactSet予想:7億3,650万ドル)
今回の決算発表説明会にはそれほど関心はありませんが、下記の情報はアップル(AAPL)のモデム(デジタル信号をアナログ信号に変換したり、その逆を行ったりする装置のこと)が2025年に実現する可能性をほぼ裏付けるものだと感じています。
(原文)Yes. So it's an interesting take. The devices that are going to ramp next year are at the test chip phase now, and we expect that there's modest complexity increases and a lot of that complexity increase is associated with AI. Modems is a different story that we don't see a trend towards additional modem integration, but we do see the opportunity for changes in supply chain for modem that like different handset manufacturers may begin to get modems from different sources than they get now. And that's at play both in the iOS and the Android space. So we don't see modem integration, but we do see sort of shifts in terms of who's providing those modems.
(日本語訳)そうですね、興味深い視点です。来年から量産が始まるデバイスは現在テストチップの段階にあり、複雑性がやや増すと見込んでいますが、その主な理由はAI関連です。一方、モデムについては少し状況が異なります。モデムのさらなる統合の動きは見られないものの、供給チェーンに変化が生じる可能性があり、スマートフォンメーカーが現在とは異なる供給元からモデムを調達するケースが増えるかもしれません。この傾向はiOSとAndroid両方に影響すると見られています。モデムの統合は進まないものの、供給元のシフトが進むでしょう。
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アナリスト紹介:ダグラス・ オローリン / CFA
📍半導体&テクノロジー担当
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