強気トースト【テクノロジー】トースト(TOST:目標株価60ドル)とは?今後の株価見通しと将来性を徹底分析!
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- 本稿では、注目の米国テクノロジー関連銘柄であるトースト(TOST)の2025年2月19日に発表された最新の2024年第4四半期決算分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- トーストの2024年度第4四半期決算を受け、ポートフォリオに新規追加し、20銘柄体制に戻しました。過去の判断を振り返りつつ、今後の成長に期待しています。
- 同社はレストラン向けソフトウェアを提供し、無借金経営で強固なキャッシュポジションを持つ点が魅力です。2026年夏までの目標株価を60ドルに設定しました。
- 2025年の売上成長率は約30%を見込み、フリーキャッシュフローの大幅な増加が期待されています。そのため、競争環境や業界リスクを考慮しつつも、強気な姿勢を維持しています。
トースト(TOST)の最新の2024年度第4四半期決算発表を受け、ポートフォリオへの組み入れを決定!
この度、トースト(TOST)を新たにポートフォリオに追加することを決定し、再びポートフォリオは20銘柄になりました。
新たな銘柄をポートフォリオに加える場合は、どれかを除外する必要があります。
私は常に全資金を投資することを好まず、可能であれば一部の現金を手元に残しておきたいと考えています。しかし、同社を見逃したくはありませんでした。この企業を長い間追い続けており、今まさに新たな成長局面を迎えようとしていると考えています。
現在、市場ではリスク回避のムードが広がっていますが、だからこそ、今こそ積極的に動くべきだと考えました。
トーストは、驚異的なスピードで事業を拡大してきた優れた企業です。かつては「利益なき繁栄」のテーマに乗っていたため、一時は株価が70%以上下落するという厳しい局面を迎えました。
しかし今後を見据えると、同社は依然として急成長を続けており、今後12カ月以内に6億ドルのフリーキャッシュフローを生み出す可能性があると考えています。
予想フリーキャッシュフローの38倍というバリュエーションに加え、負債が一切なく、時価総額の5%以上を現金が占めている点を踏まえると、非常に魅力的な投資機会であると見ています。
そのため、2026年夏までの目標株価として1株あたり60ドルを設定しています。
トースト(TOST)への簡単な振り返り
私は長い間トースト(TOST)を追い続けてきました。そして正直なところ、以前はトーストのバリュエーションが過熱しすぎていると考えていました。しかし、その判断は間違っていました。そのことにフラストレーションを感じていますが、過去を変えることはできません。
重要なのは、過去の誤りを素直に認め、前に進むことです。
投資の世界では、素早く適応するか、脱落するかのどちらかです。
では、同社に関して詳しく見ていきましょう!
トースト(TOST)とは?
トースト(TOST)は、レストランの運営をスムーズにするためのソフトウェアを提供する企業です。同社は、ハードウェアを赤字で販売しながらも、その後のソフトウェアのサブスクリプション契約を通じて収益を上げるビジネスモデルを採用しています。
このシステムは、注文の受付や決済処理、さらにはオンライン注文やデリバリー対応までを一括で管理できるオールインワンのソリューションです。
レストランは、複数の異なるツールを使い分けるのではなく、トーストを導入することで一元管理が可能になり、業務の効率化が図れます。
最大の価値は、同社を活用することでレストランの運営効率が向上し、顧客体験の向上にもつながる点にあります。
短期的に見ても、同社には成長余地があります。より多くのレストランが業務の効率化を求めてテクノロジーの導入を進めており、同社は新機能の追加や顧客基盤の拡大を通じて、今後も成長が見込まれます。
さらに、デジタル決済、オンライン注文、業務の自動化といった業界のトレンドは、同社の強みを最大限に活かせる環境を生み出しています。
要するに、新規のレストランを獲得し、既存顧客にさらなるツールを提供し続けることができれば、売上は着実に伸びていくと見ています。この点については、次章にて詳しく説明していきます。
トースト(TOST)の売上高:売上高成長率は前年比30%前後を見込む
トーストの売上高成長率(%)
(出所:筆者作成)
以前、私はトースト(TOST)は「2025年通年の売上成長率が35%程度になるか?」という問いを投げかけました。
そして、現在、同社の2025年のガイダンスが発表されており、トップラインは前年比約25%の成長を示しています。しかし、これは暗に少なくとも27%の成長率が見込めることを意味していると考えています。
現実的に考えると、四半期ごとの売上が予想を上回る展開が続けば、同社の2025年の年間売上成長率は最終的に29%程度になる可能性が高いと見ています。
したがって、「2025年に35%の成長を達成できるか?」という問いに対しては、明確に「No」と言えます。
一方で、興味深いのは、2025年第1四半期の売上成長率の上限が約31%に達する見込みである点です。
この四半期は同社にとって最も厳しい比較対象となるため、その後の四半期は相対的に成長率が高くなりやすく、2025年通年で30%前後の成長を達成する可能性は十分にあります。
さらに、予想を上回るポジティブなサプライズが生まれる余地もあるかもしれません。
トースト(TOST)のバリュエーション:予想フリーキャッシュフローの38倍
トースト(TOST)は14億ドルの現金を保有し、負債を一切抱えていません。これは、時価総額の6%が現金で構成されていることを意味します。私のようなインフレクション投資家にとって、企業の時価総額の5%が現金で占められていることは注目に値し、強気のシナリオに対する十分な安全余地を提供すると考えています。
6%の現金比率と無借金経営を持つ企業では、市場の期待が抑えられている場合に良い展開が生まれやすく、同社もその状況にあると見ています。
さらに強気なポイントとして、同社のEBITDAマージンがNon-GAAPベースの粗利益に対する割合として、2024年の約26.3%から2025年には約33%へと700ベーシスポイント拡大する見込みです。
加えて、同社のEBITDAからフリーキャッシュフローへの変換効率が非常に高い点も注目すべきポイントです。
具体的には、2024年のEBITDAは3億7300万ドルを記録し、そのうち3億300万ドルがフリーキャッシュフローとして計上されました。
この流れとさらなるコスト最適化を考慮すると、今年中に6億ドルのフリーキャッシュフローを達成する可能性があると見ています。これは前年比で100%の増加に相当します。
仮に2025年に完全には達しなかったとしても、少なくとも年間換算で6億ドルのフリーキャッシュフローを見込める道筋にあると考えています。なお、「年間換算(run-rate)」とは、四半期ごとの実績をもとにした将来の推定値を指します。
以上を踏まえると、投資家は無借金のこの企業に対し、予想フリーキャッシュフローの38倍のバリュエーションで投資することになります。
トースト(TOST)を取り巻くリスク要因
企業の売上を年間平均成長率(CAGR)20%以上で伸ばしながら、同時に利益率を最大化するのは非常に難しいことです。これを実現するには、強力な実行力と高い集中力が求められます。
言い換えれば、強気のシナリオを成立させるには、完璧に近い遂行能力が必要です。もちろん不可能ではありませんが、株価を押し上げるには、市場全体の「リスク選好ムード」も味方につける必要があるでしょう。
もう一つのリスクは、レストラン業界の厳しさです。業界全体の利益率は低く、多くの企業がコスト管理に苦しんでいます。そのため、新しいテクノロジーへの投資には慎重になりがちです。さらに、経済の不透明感が強まると、レストランがコスト削減を優先し、ソフトウェアのサブスクリプションが見直される可能性があります。
加えて、トースト(TOST)はブロック(SQ)やCloverといった競合企業とも戦わなければなりません。これらの企業は、基本的に価格競争を繰り広げているため、トーストの売上成長率が高いとはいえ、競争リスクを軽視することはできません。
トースト(TOST)に対する結論
私はトースト(TOST)のリスクとリターンのバランスを考えると、強気の姿勢を維持しています。
同社は驚異的な成長スピードで事業を拡大しており、一時は株価が大きく下落したものの、現在は回復基調にあります。
今後も成長の勢いは続いており、来年には6億ドルのフリーキャッシュフローを生み出す可能性があると考えています。これは非常に大きな数字です。
さらに、同社は無借金経営であり、強固なキャッシュポジションを持ち、利益率も改善中であることを考えると、強気にならざるを得ないというのが本音です。
予想フリーキャッシュフローの38倍という妥当なバリュエーションでありながら、年間約30%の成長を続けている点を踏まえると、同社は非常に魅力的な投資機会であると見ています。
そして、以上を踏まえ、2026年夏までの目標株価として1株あたり60ドルを見込んでいます。
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2025年2月中旬:米国株ポートフォリオ・アップデート
アップラビン(APP)
アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
📍テクノロジー&エネルギー担当
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